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2018/11/16

第7話

御子の誓い
エスト
エスト
っ…!まだ…!
腕が限界に近づくこの状況、
更に劣勢に追い込まれていくエストロニア。

格闘技術の差は歴然としていた。
紅炎
紅炎
格闘はダメなのかよ…
んー…私が期待しすぎたのか…?
紅炎は、心配をするどころか呆れていた。
未玖の「子孫」なら、
きっと自分が全力を出しても
平気だと思っていたから。
未玖
未玖
エストロニア!今は苦しいかも
しれないけど、諦めちゃダメだよ…!
エスト
エスト
お母さん…
っ…!力が…入らない…!?
心配そうにする未玖を見て、
エストロニアは立ち上がろうとする。
しかし、紅炎の攻撃での
ダメージは予想以上に酷く、
立ち上がる気力も既になくなりかけていた。
楓
(紅炎…やっぱり流石だね…
格闘技術だけで見れば、
僕も勝てないからな…)
エスト
エスト
…あたしは、時を司る御子だ。
そして、未玖お母さんの子供でもある。
「時を司る神」月詠の、後継者なんだ!
いつもとは違う、力強い一声。

その一声が、エストロニアの身体と心を
奮い立たせた。
紅炎
紅炎
こいつは驚きだな…!
気力が、さっきより強くなってる…
エスト
エスト
どんな時でも、自分の大切な
気持ちを守り抜く…
それが、一番大切なことなんだ…って。
だから、あたしは
お母さんの為に強くなるんだ。
「時を司る御子」として、更に強く!
自分でも分からない程、高揚感が増している。

エストロニアがさっきまで感じていた腕の痛みは、
何故か治っていた。
エスト
エスト
…あたしは、御子なんだぁーっ!!
今まで以上の強い意志で、
紅炎に向かっていくエストロニア。
既に身体が、攻撃に転じていた。
紅炎
紅炎
なっ…!早えーな…っ!
思わず、呆気にとられたのか紅炎の反応が遅れた。
エスト
エスト
あたしに足りてなかったのは、
強さを知る事なんかじゃなかった…
こういう状況で、どう対処するのか。
「時を司る御子」として、
どんな行動をするか…
「時を司る神」を支える為に、
何が出来るのか…
それを、こんな状況でも
考える必要があったんだと思う…。
だから…あたしは貴方を超えてみせる!
大切な人を守り抜く…
そんな強さを知る為に。
紅炎
紅炎
さっきより熱いじゃねーか、
エストロニア!
じゃ…その挑戦、受けてやるよ!
「時を司る御子」の誓いを立て、
絶望的な劣勢を力に変えたエストロニア。

対する紅炎も、俄然気力に満ちていた。
エスト
エスト
あたしは誓うよ!
神を支える、御子に成長する事を!
自分が奮い立つその一声と同時に、
エストロニアは鋭い一撃を放つ。
紅炎
紅炎
ちぃっ…!やるじゃねーか!
紅炎の表情は、今の時点では悔しさに満ちていた。
自分がエストロニアを劣勢に追い込んだ結果が、
こうなるとは思っていなかったのだから。
エスト
エスト
格闘の技術は劣っても、
他では負けてるつもりはないから!
紅炎
紅炎
何っ!?
エスト
エスト
ここからは、あたしのターンだ!
有限であるエストロニアの「魔力」が、
今ここで、「無限」になった。
でも、それだけでは止まらなかった。
紅炎
紅炎
まさか、その熱さは…!
紅炎は、エストロニアから
感じ取れるプレッシャーを察知していた。
エスト
エスト
行くよ、紅炎さん…!
あたしは、絶対に貴方を超えてみせる!
紅炎
紅炎
ちっ…こりゃ、分が悪いな…
アンタも、それ使えんのかよ…
正直、予想してなかったぜ。
エストロニアが、未玖の持つ
「気を纏う」程度の能力を
発動していたのである。

そして、その気は普通ではなかった。