Mizuki_
「瑞稀くん!」
瑞稀「蒼弥!」
朝保健室に入ると、そこには久しぶりの蒼弥がいた。
元気そうなその姿に嬉しくて真っ先に抱きしめた。
瑞稀「蒼弥久しぶり〜」
蒼弥「久しぶり!」
瑞稀「もう大丈夫なの?」
蒼弥「うん、もう平気だよ。ほんとは昨日も行けたんだけど、ママと先生に止められちゃった」
瑞稀「そっか。良かった〜」
蒼弥「うん!」
優斗「瑞稀おはよう」
瑞稀「おはよう、先生」
優斗「今日も涼来るって」
瑞稀「ほんと?良かった。今日ね、大輝くんが涼に謝りたいって言ってたんだ」
優斗「謝りたい?」
瑞稀「うん。なんか涼が来なかったの自分のせいでもあるかもしれないからって」
優斗「そっか。大輝くんいい子なんだね」
瑞稀「うん。すごい優しい」
蒼弥「俺も大輝くんにお礼言いたい」
瑞稀「じゃあ昼休みに呼ぼっか」
蒼弥「うん!」
大輝くんは優しい。
蒼弥のこと助けてくれたし涼のこと気にかけてくれる。
そんな大輝くんと仲良くなりたいけどきっと俺は良く思われてないから…。
なんて思いながら大輝くんに『昼休み保健室に来てほしい』ってメールを送る。
するとすぐに既読がついて『了解』とだけきた。
俺はそのたった2文字を見つめていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。