「 お疲れさまでした! 」
バイト終わり
あの時の
平野さんの悪そーな顔を思い出してしまう
ポケットから紙を取り出すと
結構クシャクシャになってたけど、
字は読むことが出来た
…かけてみる?
良いのかな、こんな事して
誰の番号かも分からないのにかけちゃうの?
…あー、でも、かけてって言われたんだし…
頭の中で 自問自答を繰り返した結果、
「 …よし、」
思い切ってかけてみる事にした
番号を打ち、携帯を耳に当てると
trrrr.trrrrr.
この時のコールが緊張するんだよね、
分かる?
ガチャ
??「 …もしもし、? 」
「 あ、…もしもし 」
この声は平野さんじゃない気がした
??「 ええ!…あなた、ちゃん? 」
「 はい、…えーっと、 」
??「 あ、岸です。岸優太 」
「 …あ、岸さん? 」
なんで岸さんなんだろう、
岸「 …あ、電話、ありがとう…!! 」
「 いえ、平野さんに言われたので 」
岸「 あーごめんね、迷惑だったでしょ? 」
「 …いえ! そんな事ないです 」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。