今は、月曜日の朝。
僕は日課である散歩をしていた。
歩いている中、一昨日のことが頭に浮かぶ。
美香が、僕の頬にキスをした。
それは、美香が僕のことが好きだということを
表していると解釈していいだろう。
そのため、今日あった時に気まずさが
無いかが心配になる。
いや、違う。
気まずさがあるのはわかっている。
今僕が考えているのは、
その気まずさを無くす方法だ。
いつも通りに接すればいいのだろうが、
恐らくそうも行かないだろう。
どうしたものか。
そんなことを考えているうちに、
たびたび出会う野良猫を見つけた。
僕は野良猫に近づき、
「どうしたらいいと思う?」と問いかけた。
もちろん、返事は帰ってこない。
我ながら何をやっているんだろうと思う。
美香とどう接するべきか。
その答えは出ないまま、
スマホのアラームが鳴った。
今日は美香が家に来なかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。