第3話

夜明け、帰宅。
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2021/01/30 10:12
その後も特に問題はなく、そのまま鬼を狩っていると夜明けを迎えた。
あなた

.......今日も死者ゼロ、か。

昔とは違い、数少ない隊員全員で夜の巡回を行うからだろうか。

昔のように、一般人の被害が出てから現場へ.......というのはほとんど無くなり、被害が出たとしても死者を出すことは無くなった。

.......蝶野病院を中心とするこの辺一帯は。

さっきから話に出ている"蝶野病院"は、この辺で1番大きい総合病院であり、僕の家でもある場所だ。

院長と看護師長は代々僕ら胡蝶家が務めている。

というのも、この病院は鬼殺隊本部でもあるから院長などの偉い人に他の人がなると色々面倒だから。

逆に鬼殺隊であれば、院長は他の人でも構わないんだけど.......。

表向きは"代々受け継いでる"って言っておいた方が、融通が効くしやりやすいだろうってことらしい。

100年ほど前は、"蝶屋敷"として隊士の皆さんの療養所になっていた我が家。

今でも変わらず、隊士の皆さん.......そして、鬼から人間に戻した人達の療養所になっている。
◇◆◇◆◇◆◇◆
あなた

ただいま戻りました

病院の裏口から家に帰ると、忙しい両親に代わって家事をしてくれている家政婦の茉由子さんが奥からパタパタと出てきた。
藤岡 茉由子
おかえりなさい、あなたちゃん。お疲れ様!
手をエプロンで拭き、被っていたパーカーのフードの上から頭を撫でてくれる。
あなた

.......ん///

家に帰るといつもこうしてくれる茉由子さん。

けど流石に中学三年生にもなると恥ずかしい。

赤くなった顔を隠すように下を向くと、靴を脱いで洗面所に向かった。
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