~ハーツラビュル寮~
体を起こし、軽く伸びをしてから
ベッドを降りる。
そう、いつもの朝だ。何も変わらない。
朝だった、はずなのに…
何で義兄さんがここに来たんだよ。
いや、エース以外まともじゃねぇ…
敵襲とか戦争とか何時代だよ。
まぁ、そりゃあ快眠をしていた3人+1匹から
すれば、義兄さんの声は大きいわけで
皆揃いも揃って起きた。
最悪な目覚めだろう。
僕だったら、キレてたね。いや、今も怒ってはいるが。
義兄さんのその言葉にフリーズする。
僕はしっかりとこの3人+1匹に伝えて
おいたはずだ。学園長にも、って。
それなのに、実際はどうだ。
伝えてないじゃないか。
僕はそう考えながら犯人達を見る。
犯人達は気まずそうに眼を逸らす。
確信犯じゃねぇか。
そこで漸くピースがはまった。
すぐバレる嘘ってのは、どうせこいつらが
学園長にも伝えました。とでも言ったのだろう。
それで、寮長が確認したところ伝えて
無い事が発覚。そんで怒られてたと…
おい、そこの青い狸。
この期に及んでまだ嘘を吐くつもりか。
そんで、デュースはまだしも
エースと良く分からん人間。
お前ら、僕をブーイングして…
あ~あ、始まった。
まぁ、僕は知らないフリしますけどね。
あれは、3人+1匹が悪いと思うし。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。