ジフンが来てから数ヶ月後、彼は作詞作曲をするようになった。
挨拶をする程度の仲にはなれたが未だに距離は縮まらない。
ジフンは練習が終わった後、作業室に籠るようになった。もしくは、運動などの自主トレをしていた。
人に厳しいジフンは、自分にも人一倍厳しい。時々、心配してしまう程追い込むことがあった。
あなた「ジフナ……心配だよ。自分の体を1番大事にしなきゃダメだよ。」
今日も徹夜で作業室に籠っているジフンを訪ねた。
🍚「そんなの、俺が1番分かってる。でも、デビューしたら俺の曲に仲間の未来がかかってるんだッ!!!」
そう追い詰められたように話すジフンは、まるで別人だった。
あなた「…きっとジフナは自分を守る方法としていつでも自分に厳しく、正してきたんだね。でも今のジフナは、厳しくすることで自分の首を締めているようにしか見えない。」
「私ね、思うんだ。自分が自分を可愛がって労らなきゃ、誰が私を大切にしてくれるの?って、いつか素敵な人が現れてその時人は互いに支え合うけれど、それまでは自分が自分を大切にしなきゃ。」
🍚「……あなたの言った通りだよ。俺、目の前のものに気を取られすぎて1番大事な事を忘れてた。…ありがとう。」
……実は、私のような性格のジフンが心配で、気になっていた。
彼の心に響いたようで良かった。
あなた「今後は私が見張ってるから覚悟してね!」
そう聞いたジフンは、面倒くさそうな顔をして「はいはいㅋㅋ」と言った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!