あなた.。oO(ミンギュどうしたんだろ……?
私は、ミンギュに言われたありがとうの一言がずっと引っかかっていた。
スタッフA「あなた、ミンギュ飲み物を買ってきてくれー」
あなた「はーい。」
ミンギュ「はーい。」
外は秋らしからぬ寒さで帽子とマフラーをつけて、買いに出た。
私の横で歩くミンギュ。
こうして見ると私よりも背が高く、男の子なんだなぁと感じた。
……もしも、弟が生きてたらこんな感じかな、なんて思って寂しくなった。
あなた「ミンギュ、何本買って行こうか?」
そう言ってミンギュを見ると
ミンギュ「……」
ミンギュの目線の先には親子がいた。
子供の方は5歳くらいでお母さんは笑顔で手を繋いでいた。
悲しさと羨ましさが混じった顔をしたミンギュ。
あなた「ミンギュどうしたの?」
ミンギュ「……僕の母は仕事をしていました。」
仕事に追われていたお母さんには構ってもらえなかった。
でも、自分が寝ている時だけ頭を撫でてくれた。それが嬉しくて、寝てるフリをした、撫でてもらっている時間だけは自分を見てくれている気がしたから。
そっか、、、だからミンギュは私が頭を撫でた時、お母さんを思い出して嬉しくて寂しくなったんだ。練習生になって中々会うことが出来なくなったから。
あなた「ミンギュはお母さんに頭を撫でてもらうの好きだった?」
ミンギュ「うん、とっても。」
あなた「そっか……私も撫でてもらいたかったなぁ。」
そんな一言は白い息に溶けて消えた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!