第8話

episode.5
309
2020/11/27 23:00
 私が練習生になって1年。
周りについて行くのに精一杯だけど、キツい練習も毎日楽しみながらこなしている。

スタッフA「今日、新しく仲間となるイ・ジフン君だ。」

そう紹介されて入ってきた男の子は、私と同じぐらいの背丈の無愛想な子だった。

🍚「……よろしく。」

ジフンはどこに居ても隅っこで1人練習していた。
歌の練習でジフンの感情を初めて見た。

透き通った声、曲に隠された作曲家の想いを理解して歌っているように思えた。

あなた「ジフンさん、すごく良かったです。言葉じゃ表現出来ないほどに。」

歌い終わった彼にそう微笑んだ。

🍚「……どうも。」

返し方は無愛想だったけど、私には照れ隠しに見えた。
もっと彼を知りたい。そう思った。

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