ある日のこと、あの人がテレビをつけたまま外出したらしい。
ニュースが流れていた。
「ニュース速報です。LDH所属のFANTASTICS from EXILE TRIBE 和田あなたさんの無期限休業が発表されました。体調を崩しており外出もできないの状態のようです。続いて……」
私は何も言わずにいなくなって仕事にも迷惑をかけたはずなのに私なんかのことを考えてこの方法になったんだと思った。
申し訳なかった。
しばらく経った日
「あなた、子供作ろうよぉ絶対可愛いよぉ」
壱馬との子以外嫌だった。
だけどその壱馬のため。
私1人が我慢すれば何人もの人が助かる。
そう答えるのが精一杯。
これ以上なにかを言ったら泣いてしまう。
泣いてしまったら全てが台無しだ。
私の返事を肯定だと受け取ったこの人はハサミを持ってきて服を切った。
そして下着に手がかかりそうになった時
バーンッ!!
「なんだ!!」
大きくてなにかが壊れた音がした。
この人は近くにあった棒状のバットみたいな物を持っていった。
すぐに
ドサッ
鈍い音となにかが倒れる音がした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。