朝起きるとふかふかの感覚と重いなと思った。
目を開けるとそこは壱馬の寝室だった。
ベッドがふかふかだったのだ。
重い正体は壱馬の腕だった。
そう言うと壱馬ものそのそと起きてきた。
嬉しかった。
シャワー浴びたりとか準備を済ませると
まだ寝ぼけてる壱馬は笑顔で手を振ってくれた。
1人で歩いて事務所に行った。
事務所についてファンレターの山が置かれていたので確認しようとした。
花柄の目立つ手紙から読もうとすると中からもう1つの封筒が出てきた。
中を開けると思わず落としてしまった。
なぜなら中に
「やっと迎えに行けるよ
壱馬のストーカーしつこいよね
助けてあげるからね
待っててね」
そう書いてあった。
あの時の捕まったストーカーが出てきたんだ。
そう思った。
マネ「あなたさーん!」
急いで手紙をかばんに隠した。
仕事中も頭から消えることはなかった。
事務所をでて壱馬の家に帰る時誰かにつけられている気がした。
予定よりも遅くなってしまって周りは真っ暗だし通行人なんて全然いない。
早歩きになると相手も早歩きになる。
怖くて視界が滲む。
すると1人前から歩いてくる人がいた。
ほくちゃんを見た瞬間抱きついて泣いてしまった。
普通に考えたら華奢だからほくちゃんも危険な目にあわせるかもしれないのにその時は少し安心してしまった。
ほくちゃんに迷惑をかけるわけにはいかない。
ほくちゃんには気づかれてしまったかもしれない。
いつの間にかついてきてる人はいなくなった。
大人しくソファに座っているとココアがでてきてブランケットに包まれていた。
気づけば手が震えていた。
手紙をだした。
北人がこんなにも私を心配してくれること、またなのは私と壱馬が付き合う理由になったある事件が関わっている。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。