みんなが寝たあと…
あなたside
ん…
(お兄ちゃん、寝たかな?)
よいしょっと…
ベランダ…
星…綺麗だな…
初恋…ね…
あなたが小学生の時…
ほら!あなた!
待ってよ〜!
早くしないと置いてくよ〜!
待ってってば!
あなた!
何?さとちゃん!
俺、あなたのこと大好き!
私も!
僕も入れてよ〜!
あはは!お兄ちゃんも大好きだよ!
ありがとう〜!
そうだ!
ねぇ、秘密基地にさ、友達の印つけに行こうよ!
いいね!
つけに行こう!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
懐かしいな…
私の初恋はあなただったよ…
『さとちゃん』…
あなたが中学生の時
あなたさん!好きです!付き合ってください!
え、えっと…
…い、いいよ!
!?
ほんと!?
うん!
(本当は嫌だけど…)
(しょうがないよね…)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ねぇ、あなた。
ん?なあに?
ドンッ!
ヤろーよ
へっ!?
チュ
ん//はっ…//や、やら…///
チュルチュパッ
はぁ…大好きだよあなた…///
やだ!やめて!
ドンッ!
【逃げる】
(やだ…助けて…)
(さとちゃん…!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あいつ…今何やってるんだろ…
思い出しただけで気分が悪くなる…
その頃ころんは…
んぅ…?
(あれ!?あなたがいない!?)
あいつ今何やってんだろ…
(ベランダから声がする…?)
思い出しただけで気分が悪くなる…
ガチャ
どうしたの?
あなたside
どうしたの?
え…?
いや、なんか考え事してたから。
…悩みとか、あるの?
…うん。
お兄ちゃんに話さないと行けないこともある。
お兄ちゃん…落ち着いて聞いてね?
…うん…
私、来年から東京に行かないといけないの。
…え?
ころんside
…それは…なんで?
それはまだ言えない。近頃わかるよ。
(なんで東京に行くの…?)
(大学の推薦…?)
(いや、それは無い。あなたはまだ高二だし…)
あまり考えすぎないでね。
本当に、絶対、いつか話すから。
…約束だよ?
…うん。
あなたside
それで、悩みっていうのはね…
私、好きな人がいるんだよ。
…うん。
知ってた…
まぁ、そうだろうね。
私、さとみ先輩のことが好きなんだよ。
でも、告白はしない。
っ!なんでっ!?
…今告白したら、東京。行きたくなくなっちゃうから。
だから、告白されても断るよ。
…あなた泣いてる。
…え?
ころんside
辛かったね…おいで?
…グスッ
ギュゥー
グスッ…ヒッグ
グスッ…嫌だよ…
東京…行くのヤダ…
お兄ちゃんたちと離れたくないよぅ…
…そっか…
(相当溜め込んでたんだろうな…)
東京に行って、また戻って来れるの?
…うん。
なら、良かった。
まぁ、1年は帰って来れないと思うけど。
…そっか。
…話、聞いてくれてありがと…
そろそろ寝よ…
うん。そうだね。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。