入隊式を迎えてから約1週間が経った。
ランク戦や訓練に参加する日は陽介、公平辺りと本部に通い、木虎ちゃんや唯我、他のC級隊員で最近知り合った村上先輩などと訓練をこなした。
ポイントは何とか3900を超え、もうすぐB級に昇格だ。
因みにだが木虎ちゃんも同じくらいのポイントを所持しているので、同じぐらいに一緒にB級に上がれそうだ。
また、火曜日と日曜日は近くのスーパーで食材を買って1人でしっかり夕飯を作っている。
様子を見に来たレイジさんや栞ちゃん、そして桐絵ちゃんには、「危なくない……?」と言われまくったけど、料理の味は美味しいと言われている。
今日も本部へとランク戦をしに来ていた。
自販機でジュースを買い終わった所に話しかけてきた男の子が1人。
少し怖い顔をしていた。誰ですかあなた……!
私は一応、玉狛在住の本部所属になっている(レイジさんによると)ので、多分彼の言う玉狛の人間(?)では無いはずなのだが、
初めて聞いたぞその話。
あんないい人達が裏切り者……?
少し変な人たちだなとは思ったけど、どうしてそうなるんだろう?
シュージくん?が何か言いかけてたけど、陽介によって遮られてしまった。
一体何を言おうとしてたのだろう……
こっち見てきた。
先程よりも眉間のシワが1、2本少なくなってる。
玉狛の人達のことが嫌いな人もいるんだなぁ…
一応いい人なんだと思うけど……
玉狛が理由は分からないけど嫌いなだけであって、普通の人には良い奴なのかな?
なんでそんな玉狛を嫌うのだろうか……(本日n回目)
ボーダーって言っても色んな人がいるんだな……
支部とかによって考え方とか違うのかな……
そういえば私って、B級に上がったらどうなるんだろ?
どっかのチームに入るのかな……
でも…人に合わせるの、苦手なんだよな……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!