プリ小説

第2話

県内トップのお金持ち
時雨あなた。

現在国立天文台職員。

誕生月は5月。

A型、性格は活発大ざっぱ。


好きな場所は一人でいられる場所。

嫌いな場所はざっと言えば人混み。

恐怖症をたくさん持っている。

一番ひどいのは、『男性恐怖症』


私は高校生の時、男に遊ばれてた。

簡単に言えば『性処理係』。

嫌だった、苦痛だった。

でも逃げられなかった。

逃げたら、自分の大切な家も何も失うから。


私は県内トップのお金持ち。

両親は共働きながらも私を愛してくれた。

母はピアニスト、父は音楽調律師。

そんな音楽一家に生まれた一人娘の私。

私は両親に『歌』を教わった。

歌が好きで、両親が好きで。

最高だったのに。

ある日、それが一変したの。

両親が海外にコンサートツアーをしに出かけた。

毎年一回はあることで、私は慣れていた。

ましてや高校一年生。

身の回りの事は大体できるようになっていた。

だから安心してと伝え、2人を見送った。

父が私の頬にキスをする。

母が私をぎゅっと抱きしめる。

"愛してる"とその言葉を残して。


これが両親との最後の会話だった。



コンサート先で不慮な事故に遭い亡くなった。

私は泣いた、何日も、何週間も。

そしてある日、父と母の書斎へ入った。

そこにはたくさんの思い出があった。

大好きな家、大好きな存在。

全て失ったと思ったその時。

私の意識が急に途切れたのだった。



目覚めると、そこはどこかの部屋。

私の家でないことはすぐ分かった。

何故かって?

コンクリートの部屋は『ないはず』だからだ。


そこには男が2人、立っていた。

ノースリーブ、ガタイのいい男だ。

ざっと見て20後半と言ったところだろう。

私は恐怖を覚え、直ぐに逃げ出そうとした。

が、無理だった。

部屋に、どこにも出口がないからだ。

本当に無いのだ、見えないのだ。


すぐさま私は二人の男に抱えられ、ベッドに拘束された。

もがいてもただ力だけが消耗されるだけ。

すると男らは私の体に触れてきた。

服を脱がせ、自分らも脱ぐ。

ただ興奮するような煮えたぎった目をして。


その直後。私の体は急に火照りをました。

あぁ、これが『媚薬』というものなのだろうか。

私はぼーっとするしかなかった。

指で触れられる度跳ね上がる体。

もう歯止めはきかなかった。


男が何かを素早く擦っている。

それは今にもはち切れそうなアレ。

あ、ダメだ、私はこの人たちに奪われる。

そう思うとまもなく、痛い感覚が体を貫く。


苦痛が快感に変わる時、私はもう何も思わなかった。

ただただ叫んでいた。

『やめて』と。その一言だけを。


あさが来た。男達は私を家まで送り、一言言った。

『また来るからね、断ったら大切なものを壊しに来るよ』


私の人生は鳥籠の中。

そう思うのもやむを得ない。


それから2年。

高校三年生の春。

私の家に一通の手紙が届いた。

それは、『同居手続き』。


男性が数名、この家に住みにくる。

お金は払うらしい。1ヶ月1人5000円。

安くても、数名だから大丈夫だろう。


私は既に男性恐怖症へと陥っていた。

けれどその時、何も考えずにただ了承届けを出しに行った記憶がある。

その時、私は例の男達の縁を切れなかった。

でも大丈夫だろう、家に来ることはないだろうから。




数年前の私へ。

今の私に感謝してね。

今私が未来で笑えるのは、この決断があったから。

大丈夫、必ず報われる。

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Walnut
Walnut
不安と後悔の連続。偽りの笑顔。
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