第97話

記憶にないビデオレター
2,796
2025/08/02 13:28 更新






⚠️67話「幻想的な謎」での1番最初のシーン、、
 スマホスタンドが立てられてましたよね🤭

(伏線です。覚えていないという方は、ぜひ67話をもう一度ご覧ください!)



 




テヒョン
テヒョン
えー、こんにちは!
テヒョン
テヒョン
こんにちは、も、、おかしいか。

















テヒョン
テヒョン
なんで、、
こんな動画撮ってないのに、、




頬を伝う涙を拭うことを忘れてしまうほど、目の前で起きている出来事が把握できず立ち尽くす。


やば、、足が、震える。



思わず腰が抜けてしまい、

視線はスマホの画面に釘付けになりながら、後ろを確認してソファへ腰掛ける。



そこで俺は気がついてしまった。



テヒョン
テヒョン
これ、、同じ部屋?



画面の中で俺が座っているソファ、部屋、
飾られている絵画の位置。


全てがこのリビングと一致している。
同じ場所だ。




画面の真ん中に上手く収まっている俺は、膝に手をつき、その手は心無しか震えている。


金髪のパーマがかかった髪の毛と、
今と部屋が変わっていないことから、


この動画は多分、大学時代の頃だと分かった。







撮った記憶はないのに、どういうことだ?


画面の中の俺は誰?


そんな問いに答えるかのように、動画は淡々と再生された。









テヒョン
テヒョン
えっと、こんにちは。
まず…俺の名前はキムテヒョンです。
テヒョン
テヒョン
この動画は、俺にもしものことが起きた時に、ジョングクに見せようと思って撮っています。
テヒョン
テヒョン
遺書代わりってことに、、なるのかな。

俺もよく分かんない!笑



遺書、、?ジョングクに見せる?



「遺書代わり」という不吉な言葉を言っているにも関わらず、画面の俺は幸せそうな顔をしている。


テヒョン
テヒョン
まぁ、一旦最初から説明すると、、




突然ソファから立ったと思うと、スマホを持ってどこか別の場所へ歩き始めた。



この扉、、もしかして寝室?


スマホの視点は乱暴に運ばれているから最悪で、俺の顔下アングルがいっぱいに広がっている。





テヒョン
テヒョン
…開けまーす。まだ寝てるかな?







ガチャ__________







視点が開けた先に映ったのは、見慣れた寝室だった。





すたすたとベッドへ近づいていくと、布団が不自然に盛り上がっている。


画面の中の俺は、優しく微笑みを浮かべながらその布団へ手を伸ばした。








ばさっ、







ジョングク
ジョングク
……すぅ、すぅ
テヒョン
テヒョン
おはよう、ジョングガ。





そこには、天使がいた。







天使のような寝顔を浮かべた、チョンさんが。


ジョングク
ジョングク
むにゃ、、て、ひょ、
テヒョン
テヒョン
ふふ、寝てても俺の名前呼んじゃって…

相当好きなんだね?
テヒョン
テヒョン
…可愛いでしょ?俺の恋人。




チョンさんの寝顔を映しながら、びっくりするほど柔らかく、甘い俺の声が飛んでくる。



テヒョン
テヒョン
もう少し寝かせてあげようか。





その白潤の身体をもう一度、漆質の布でふんわりと隠す。



すぅ、すぅという可愛らしい吐息を背景に部屋を後にし、さっきと同じリビングへ戻ってきた。


テヒョン
テヒョン
さっきの男の子が俺の恋人、チョンジョングクくんです。
テヒョン
テヒョン
すごく可愛くて、素直で、、

俺のことが大好きすぎるところも最高なんだよね。
昨日なんて、俺達初めて繋がれて、、//


幸せだったなぁ。




………





テヒョン
テヒョン
ふぅ、
でも昨日、ジョングクからとある話をされました。
テヒョン
テヒョン
少し、信じがたい、本当にあり得るのかとびっくりした話だったけど、、




そう話す顔は強張り、唇もかすかに震えている。



テヒョン
テヒョン
ジョングガは俺に、勇気を出して話してくれた…。

俺はそれが素直に嬉しい。
テヒョン
テヒョン
だから、何があっても信じようと思います。




テヒョン
テヒョン
ジョングガは、俺を守るために未来から来たんだと話してくれました。
テヒョン
テヒョン
亡くなってしまった俺を、救うために。

そのために僕はやってきたんだ、と。
テヒョン
テヒョン
本当にそんなことがあるのか?

グガが、嘘をついているんじゃ?


一瞬だけ、本当に一瞬、
そう考えてしまった自分が憎い。



テヒョン
テヒョン
でも今までグガは、まるで未来を知っているかのような発言をしたり、

震えながら、拙い言葉で真実を話してくれた姿を見て、
テヒョン
テヒョン
ふふ、



その時の光景を思い出しているのか、儚く消えてしまいそうな笑みが、浮かんだ。


少しだけ、瞳は水分を含み始めている。


テヒョン
テヒョン
俺は、信じないといけないって、
信じたいって、そう思いました。


テヒョン
テヒョン
でも、俺は元から死ぬ未来なんだったら、そう簡単に全てが変わるわけがない。
テヒョン
テヒョン
今この瞬間に、銃で撃たれたり、心臓病になって倒れたり、隕石が落ちてきたり、、


原因が何でも俺が、命を落とす確率は減っていないから、
テヒョン
テヒョン
その時がきたら、どうにかしてこのスマホをグガに渡してこの動画を見てもらおうと思っています。


テヒョン
テヒョン
だから、、
この動画は誰も見ていないのが1番なんだけど、、

そんな情けは言ってられないからね。



テヒョン
テヒョン
怖くないって言ったら、嘘になる。
今のこの人生を、終わらせたくない。
テヒョン
テヒョン
そう思わせてくれたのは全部、

グガのおかげなんだよ。




テヒョン
テヒョン
あ、、それと。
いろいろ考えてたんだけど、
テヒョン
テヒョン
もし俺がこれから、命を落としたとしたら、
グガはどうなるんだろう?

もしかしてスマホを預けたら、一緒に未来に戻ったりするのかな?

テヒョン
テヒョン
俺も賢くないから分かんないんだけど、

あり得ない話かもだけど、、

どこかの世界線の俺が、このビデオを見ている可能性もあるのかなって思って。

テヒョン
テヒョン
とりあえず、

もし、キムテヒョン!!
お前がこの動画を見ていたら、託したいことがあるんだ。
テヒョン
テヒョン
…お願いだから、忘れないで。

大切なものを、記憶を、
愛していた人を離さないでほしい。


俺の代わりに、グガを守って?


テヒョン
テヒョン
今すぐに会いに行って、抱きしめて、好きだよって甘い言葉をかけてあげたら、グガは喜ぶから。

何があっても、側にいてあげてほしい。
テヒョン
テヒョン
俺が守れなかった使命を。宝物を。

君に託すよ。





テヒョン
テヒョン
グガ。
君が今すぐ、現代に戻ってしまったら、

俺は、時空を飛び越えて会いに行く。
テヒョン
テヒョン
君の身に危険が迫っていたら、

この命を投げ捨ててでも助けに行くから。




テヒョン
テヒョン
俺の世界を、未来を、
変えてくれてありがとう。





テヒョン
テヒョン
ジョングガ、愛してるよ。
テヒョン
テヒョン
俺はもう二度と君から離れない。
約束する。










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