第99話
"しゃーない"コト
愛薇ちゃんが出ていった部屋は、
だだっ広いコトで、私の寂しい想いをかき立たせた…
ピンポ~ン ♪
そんな私の想いが招き寄せたのか、
インターホンの画面には、
一瞬だけ、、、
『スルー』という選択肢が過ぎったけど…
私は、その画面の向こうへ声を掛けた…
何を話せばイイのかな…
期待と不安って言うよりも…
また話し合えるコトが嬉しかった。
ずっと、、、お互いを避けてきた…
お互いの顔を見たら気まずくて、
反射的に目を逸らしていた。
廉くんと どうこうなるってより…
そんな日々が終わるんじゃないか…
そう思うと、、、時間が解決してくれたみたいで…
_______
事務所の方
「 あ、あなたさん! 永瀬さんが二階でお待ちです 」
ぺこりっ… とお辞儀をして、
2階へ向かう私は…
微笑んでいた。
淳太の返しが、なんだか おかしかった。
でも…
あの時、辛かったのを知っておきながら、
何もしてくれなかったなんて…
デビューするからって、別れなきゃならないコトが、
"しゃーない"コトだと思ってるなんて…
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