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第1話

No.1
863
2018/10/26 17:11
あれは1年前のこと。

───────────
あなた

あ~!!今日も遅刻やん!
もう最悪、

いつもと変わらない日常。
この時はまだ今日が人生の起点になるなど高校生の自分には知る由もなかった。

─────キーンコーンカーン

ガラガラっ
あなた

ッしゃー!セーフ!

あっつ~!と言いながら席に着く。
そういえば、今日先輩のクラスに転校生がくるとか言うてたな、イケメンかな、後で見に行こ~
とかくだらないことを考えながら1限までを過ごした。

きのこ先生
きのこ先生
はい、朝礼始めるぞ~、
みんな席につけ~
あなた

(うわ、くそだっる)
(先輩のクラス見に行こ)

そう思い出席確認が終わると同時に友達と先輩のクラスまで猛ダッシュ。
ってわけにもいかず、転校生がイケメンなことを予測しひとまずトイレへ。
あなた

ねえやばい転校生イケメンやったらどうする?

きく
きく
いやそれはもう即アピールしかないな
あなた

やっぱそう思うよね
同感

とか他愛のない話をしたがらメイクを直し、髪の毛を直す。
正直イケメンなんかどうでもいい。
なんせあなたの友達はイケメンだらけ。
どんなにイケメンでも慣れてるから惚れない。
そう思っていたので軽い気持ちで見に行くことにした。
きく
きく
ねえあなた!
ちょっと清純派にしてん!どう?男ウケよさほう?
自分的にはばっちりやねん!よっしゃいこ!_
あなたの返事なんか聞く気もなく転校生に気を取られっぱなしだ。
あなたはメイク薄い方が男ウケいいと思いちゃっかり薄めにした。
あなた

うん、いこいこ~

そのまま髪が崩れないようにそーっと移動し先輩のクラスまで来た。が、
まだ朝礼が終わってないので行けない。
角に隠れてこそこそしてると
なあ、そこでなにしてるん?
朝礼は~?さぼりか?悪い子らやなぁ~!
と、笑いながら話しかけてくる。
え、誰?と思いそーっと後ろを向くと
知らない制服を着た男の人。
下から見ていくとスタイルはいい。
まさかの顔がイケメン。
背が高い。
あなた

(やばい、どうしよう、)
(滅茶苦茶タイプやねんけど、)

きく
きく
(あ~あ、これはあなたの完全ドタイプな顔やな。あなたこいつに堕ちてまうやろな)
やばい、タイプすぎて何もかも頭に入ってこない。完全に見とれてた。惚れてしまった。

いままで恋なんかしてこなかったあなたが恋をしてしまった。なにをどうしたらええんやろ、
パニックになりながらも名前を聞こうとしたその時。

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