第109話

図星
239
2020/08/07 18:27
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キュィィィィィィイン


(なまえ)
あなた
はぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!
シュイイイイイイイン……
(なまえ)
あなた
ハァ…ハァ……ハァ……。
ちょっと休憩…。
私は、冷たいドリンクを飲み…喉を潤す。





あれから、私は毎日戦闘訓練に励んでいる。

いつ行っても大丈夫なように…。

今度は…守れるように。

hoop
hoop
ねぇ…休まないの?
『練習を見学させてほしい』


hopeさんは、そう言って隅の方で三角座りでちょこんと座っていた。
(なまえ)
あなた
??今、休んでますよ?
汗を拭きながら言う。

今は、ちょうど休憩に入ったとこ。

休んでるのに…どうしてそんなおかしな質問を…?



hopeさんは、じー…っと私の顔を見て…ハァッとため息をついた。
hoop
hoop
戦闘訓練・ボイストレーニング・ダンスレッスン・お仕事…

ここ数週間…ずっとこの繰り返し。
夜も寝てないでしょう?

ダメよ。ちゃんとしなきゃ。
(なまえ)
あなた
…。ちゃんとしてますよ。私は。
hoop
hoop
してない。

ほら、目の下クマ出来てる。
(なまえ)
あなた
…っ!!

やめてください!!
hopeさんが、私の顔を掴む。


hoop
hoop
本当は…疲れてるでしょう?
(なまえ)
あなた
疲れてません
hoop
hoop
(なまえ)
あなた
嘘じゃないです。
hoop
hoop
ううん。嘘
(なまえ)
あなた
っ!嘘じゃない!!
hoop
hoop
…。
あなたはなんのために頑張ってるの?
(なまえ)
あなた
何のためって…みんなを守るために決まってるじゃないですか!
hoop
hoop
そう…。

私は、あなたが自分の為に頑張ってるんだと思った。
(なまえ)
あなた
っ!!
なに…言ってるん…ですか…?
hoop
hoop
自分の失敗を挽回したいだけなんじゃないの?
(なまえ)
あなた
…そんな事…!
hoop
hoop
あれ?違った?
hopeさんは、きょとん顔で言う。


私は…違うはずなのに何も言えなくなっていた。



図星……なの……?

私は…結局…自分の事だけ…。

最低だ…私…。
(なまえ)
あなた
…………。
hoop
hoop
人ってね…結局は自分が一番なの。

周りのため…なんて、都合のいい理由でしかないわ。

『周りを想って頑張る自分』に酔っているだけ。
(なまえ)
あなた
…………。
hopeさんは、そう言って訓練室を出ていってしまった。


結局……私は最後まで何も言えないままだった。

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