第102話

眠れない夜
237
2020/07/22 11:00
ポンッ
ーーゲリラライブ前日ーー

いよいよ明日は出発の日…。

私はなんだか寝付けなくて…来ちゃった‥。


『帰り、鍵お願いしますよ』

眠そうな警備員さんに、鍵をもらい私は地下へやってきた。
♪〜♪〜♪〜♪〜

(なまえ)
あなた
hopeさん‥また歌ってる^^
hopeさんは、聖域で生活している。

キララ達と一緒に?いるらしい。


ここに来るといつも歌声が聞こえる。

なんの曲なんだろ?
曲名知らないけど、この曲好きだな。
そんな事を考えながら、私は書庫の扉を開けた。
書庫は‥いつもと変わらず‥静かにわたしを出迎えてくれる。

少し古い本の匂い‥。

この独特な匂いが私は好き。



あっちゃんがよくここに来るように、


気づけば私もここに来るようになっていた。


綺麗に並べられている本たちをスーッと触りながら、私は真っ直ぐ進んでいく。




少し行くと、光が見えてきた。
(なまえ)
あなた
????    誰か…いるの…?
声をかけながら進んでいく。

(なまえ)
あなた
ひゃあ!?
突然後ろから肩をポンッと触られた。

びっくりした私は、変な声をあげながらバッと振り返る。
(なまえ)
あなた
あ…あっちゃん…。
あっちゃん
あっちゃん
びっくりした…。
振り返ると、本を持ったあっちゃんが驚いた顔で立っていた。

あっちゃんは、珍しく眼鏡をかけている。
あっちゃん
あっちゃん
声かけようとしただけなのよ…?

ほんと…それだけ…。
(なまえ)
あなた
あ、あの…( ˊᵕˋ ;)
分かってます( ˊᵕˋ ;)ちょっと…びっくりしちゃっただけです…( ˊᵕˋ ;)
びっくりされたのがショックだったのかシュンとしているあっちゃん。

あっちゃん
あっちゃん
そういえば、なんでここに?

明日、出発でしょ?
早く帰って寝なきゃ。
(なまえ)
あなた
あっ…そうなんですけど…。
『早く寝よう』って思うと寝れなくて…。

ふと、ここに来ようと思って来ちゃいました^^

あっちゃんは、何されてたんですか?
あっちゃん
あっちゃん
私は今来たところ。
少し、読みたい本があってね…。
あっちゃんは、どうやら私より後に来たみたいだ。


…じゃあこの灯りは?
あっちゃん
あっちゃん
灯り…ついてたの?
(なまえ)
あなた
はい…。
私、てっきりあっちゃんかと…
あっちゃん
あっちゃん
いいえ。違うわ。
ま、まさか…!?幽霊!?

そう考えてしまいゾッとした。



一人で顔を真っ青にしていると、あっちゃんが何かに気づきクスッと笑った。
(なまえ)
あなた
あ、…あっちゃん…??
あっちゃん
あっちゃん
どうやら…幽霊ではないみたいよ?
(なまえ)
あなた
えっ…??
あっちゃんは、そう言って少し小さめのソファを指さす。

(なまえ)
あなた
あっ…みぞれちゃん…!
そこには、本を読んでいた途中なのか…本を開いたまま眠りについたみぞれちゃんの姿があった。
あっちゃん
あっちゃん
疲れてたのね。きっと^^
あっちゃんは、そう言うと自分が羽織っていたカーディガンをそっとみぞれちゃんの背中へ…。
あっちゃん
あっちゃん
こっち座りましょうか^^
そう言われ、私達は椅子に座る。
(なまえ)
あなた
それ…何の本ですか?
あっちゃん
あっちゃん
これ?これはね…
あっちゃんが表紙を見せてくれる。
(なまえ)
あなた
『AKB選抜総選挙スピーチ全集〜選抜編〜』???
あっちゃん
あっちゃん
ここにはね、オリジナルから今までの選抜メンバーのスピーチが記録されているの。

第1回選抜総選挙から前回の選抜総選挙まで。

毎回更新されているの^^

(なまえ)
あなた
へぇ…!
じゃあ、あっちゃんのも載ってるんですか?
あっちゃん
あっちゃん
えぇ^^恥ずかしいけどね^^
あっちゃんは、少し照れがちに言った。
(なまえ)
あなた
私、オリジナルの前田敦子さんの『私の事は嫌いでもAKBの事は嫌いにならないでください!』っていう言葉が大好きなんです。

AKBをすごく愛しているんだなぁって^^
あっちゃん
あっちゃん
そう…^^
(なまえ)
あなた
あっちゃんは…?
好きな言葉ありますか?
あっちゃん
あっちゃん
私…?私はね…オリジナル麻里子様の言葉かな。
(なまえ)
あなた
麻里子様?
あっちゃん
あっちゃん
えぇ^^
あっちゃんは、頷いてパラパラッとページをめくり…穏やかな表情で読みあげた。
あっちゃん
あっちゃん
『後輩に席を譲れ』という方もいるかもしれません。
でも、私は席を譲らないと上に上がれないメンバーはAKBでは勝てないと思います。
私はこうやってみなさんと作りあげるAKB48というグループが大好きです。




悔しい力をどんどん先輩、私たちにぶつけてきてください。
潰すつもりで来てください。私はいつでも待ってます。
そんな心強い後輩が出てきたならば、私は笑顔で卒業したいと思います。

(なまえ)
あなた
かっこいい…
あっちゃん
あっちゃん
でしょう?^^

私、この言葉が大好きなの。
この言葉を見て…聞いて…私は『頑張ろう』と思えるの。
(なまえ)
あなた
いいですね…
あっちゃん
あっちゃん
ええ^^

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