・・・勇者カンタは目を覚ました・・・
ある朝、賢者トミーと勇者カンタハトの森を進んでいた。
いつもと同じ朝のはずだった。と、その時
「ボボボボボボボホ……」
轟音が響く。
勇者カンタと賢者トミーは、戦いの準備をした。
選択肢が現れる。
【先攻はどちらにしますか?】
>賢者トミー
>勇者カンタ
賢者トミーは、勇者カンタの制止を振り切って、
そう言い切る前に、賢者トミーはバトルフィールドへ入っていった。
賢者トミーがうろたえる。
【ラストボス:バードーハートーが現れた!!】
賢者トミーの全身からふっと力が抜ける。
言い切る前に、ラスボスは攻撃をしかける。
【相手はポロポロポロをしかけた!!】
寸前の所で、賢者トミーは攻撃をかわす。
1撃、2撃。必死になって攻撃をかわす賢者トミーだったが、ついに
茂みに足をとられ、動けなくなってしまった。
【相手はハバタキノマイをしかけた!】
賢者トミーが諦めかけた、その時だった
ドオォォォン…!!
賢者トミーの耳元に、爆音が響く。
とられていた足を茂みから引っ張る。体中、汗やドロで汚れていた。
しかし、目立った傷はなかった。
あたりを見回すと、
血まみれで倒れている勇者カンタの姿をとらえた。
【どうしますか?】
>戦いを続ける
>戦いをやめて病院へ行く
賢者トミーは迷いの〝ま〟の字もなく、後者を選んだ。
そこで、勇者カンタの意識は途絶えた。
―――数日後―――
賢者トミーは
【今日はどうしますか?】
>戦いの準備をする
>病院にお見舞いへ行く
誰が何と言おうと、お見舞いに行く。そう決めていた。
病院に着くと、あたりはしーんと静まりかっえていた。
賢者トミーは足早に、勇者カンタの元へ向かう。
2525号室の前で、その足が止まった。
その声は看護師にさえぎられた。
気づいたら言っていた。
ただ無心に、ひたすら叫んでいた。
看護師は、少々引きながらもドアを開けてくれた。
・・・勇者カンタは目を覚ました・・・
目の前のカメラに向かってスマホを見せる。
トミーがボソっと1言。
カメラをパタッと閉じた彼らは、すっと、抱き合った―――――
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。