第4話

再会
273
2018/05/03 05:24
スクランブル交差点
人混みの一番前に私は立っている

「新倉さん!」
「へ?」
隣には手越祐也がいる
「新倉さんだよね?」
眉毛を少し下げて不安そうに私を見る
「は、はい。そうですが…」
誰だかわからない、と言ったように私は手越祐也を見る
「えっと、わからないかな?」
急にあたふたし始めて
「あ!この前は申し訳ございませんでした!」
「いや、謝らせるためじゃなくて!」
んー、ちょっとこっちと手を引かれて少し人気のないところに行く
「あそこで話してるとばれちゃうから」
「……」
「俺さ、手越って言うんだけど。知ってる?」
「…あぁ!イッテQの?」
「うん、ここでまた会えたのも結構すごい方だと思うんだよね、携帯、教えてくれない?」
よっしゃあ!きたぁ!
「えっと、はい」

「あなたちゃんって言うんだ」
「はい、新倉あなたです」
「あなたちゃんって呼んでいい?」
「…はいっ」

「じゃ、また」
「はい」
「メール、してもいいかな」
「はいっ!」
「ふはっ、ありがとう」

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