あ、このこかわいい
カフェ店員の制服を着た女の子が注文を取りにきた
「オリジナルコーヒーのおかわりでよろしいでしょうか」
注文を復唱
「失礼いたします」ニコッ
なんだ今の!ニコッだって
最後に名前を確認…
新倉、さん
ここの店は注文をとった人が運ぶのがルールらしく、またあの子が今度はコーヒーを運びにきた
「こちらオリジナきゃぁっ!」
ガッシャン!
「すみません!」
「おぉ」
思わず声が漏れる
コーヒーの熱さよりも、俺のシャツを拭こうとして新倉さんの顔が近づいて顔が熱くなる
「大丈夫ですよ」
こう言うのは笑って許すのが一番!
「ほんっとうに申し訳ございません!弁償させてください!」
結構ガチだな
「大丈夫ですって」
こんな女の子に払わせちゃ、俺の顔が潰れるわ!
「こんなもので申し訳ございませんが、一年分の割引クーポンでございます」
やべ、もうこんな時間だ!今日撮影入ってたんだ!
「あのぉ、今日はちょっと時間がないんで、帰らせてもらってもいいですか?」
「はい。申し訳ございません。お代はいただきませんので」
ここで引いたら長引くから、お代は払ってもらおう
「はい、また来ます」
「またのお越しをお待ちしております」
最後まで見送ってくれるんだな
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。