第16話

俺の誕生日
1,188
2022/04/21 15:00
斉藤壮馬
あなた!
あなた
………ぬぅ、ふ
斉藤壮馬
、寝てる……
急いで家に帰りまず目に入ったのは、玄関でクラッカー片手に体育座りで眠るあなたの姿だった。
斉藤壮馬
ただいま。
何故こうなったかと言えば、1時間ほど前、
後輩
斉藤さん!
後輩
今日飲み行きません?
斉藤壮馬
ん、いいよー
仕事終わり、後輩に誘われ飲み会に行くことになった。


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あなた

           今日
斉藤壮馬
ごめん!
斉藤壮馬
今日飲み会誘われちゃった
斉藤壮馬
帰り遅くなるから先寝ててね
斉藤壮馬
夕飯大丈夫だから。
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斉藤壮馬
既読つかない……
後輩
斉藤さーん!
斉藤壮馬
今行くー!
寝てるのかなと思いつつスマホをカバンにしまって居酒屋に向かった。
後輩
お誕生日おめでとうございます
斉藤壮馬
ありがとう笑
斉藤壮馬
……ん?
後輩とふたりで飲んでいると、隣の席に見覚えのある人が見えた。
斉藤壮馬
宏ちゃん、と、拓也さん?
西山宏太朗
え、壮馬、
西山宏太朗
何してるの?
斉藤壮馬
え、何って、後輩と飲み来たんだけど、
西山宏太朗
あなたちゃんは?
斉藤壮馬
あなたなら家じゃない?
斉藤壮馬
遅くなるから先寝てると思うけど
江口拓也
連絡したの?
斉藤壮馬
え?はい
突然の質問攻めにびっくりしたが、宏ちゃんも拓也さんも、だんだん怖い顔になった。
江口拓也
壮馬、今すぐ帰んな。
斉藤壮馬
え?
西山宏太朗
あなたちゃん待ってるよ。
斉藤壮馬
待ってる?
いいから と言われ後輩に断り入れて急いで家に帰ってみれば、寝てるあなた。
斉藤壮馬
はぁ、
あなた
そま、に…
斉藤壮馬
夢の中でまで俺かよ笑
斉藤壮馬
よい、しょ。
斉藤壮馬
ん?
全く起きる気配のないあなたを抱きあげて部屋に置いた後、リビングに入ると、机の上に料理とケーキ。


しかも俺の好物ばかり。
斉藤壮馬
可愛いヤツめ笑
冷めた料理を少し取り分けて、温め直す。
斉藤壮馬
ん、おいしい。
さっきあんま食べれなかったから、お腹が空いていた。


そのおかげで、あっという間に温めた分の料理が皿から消えた。
斉藤壮馬
ご馳走様でした。
ケーキと残りの料理は明日にしようと、ラップをかけて冷蔵庫にいれる。


歯を磨いて、部屋に戻った。
斉藤壮馬
え?
さっきはあなたを部屋に置いてくるついでに入り口に荷物を置いただけだったから気づかなかったけれど、


ベッドの枕元に、明らかなプレゼントボックスが置いてあった。
斉藤壮馬
あなたから?
手紙も付いていて、綺麗な便箋に、あなたの可愛らしくて丸っこい字で書かれていた。


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壮馬兄さんへ。

兄さん!はっぴーばーすでー!
もう32歳、早いねぇ。
若くないんだから、体調に気をつけて仕事バリバリ頑張ってね。
応援してるよ!

          兄さんのファン1号の妹より。

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斉藤壮馬
誰が若くないって、笑
若くない の部分にツッコミたくなるのを抑え、プレゼントの箱を開けてみる。
斉藤壮馬
財布?
中身は黒の長財布。


右下に小さな刺繍が入った使い勝手の良さそうなもの。
斉藤壮馬
へぇ、意外とセンスいいんだ…
斉藤壮馬
まっ、ありがたく使わせてもらいますか。


















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あなた
斉藤壮馬
夕飯大丈夫だから。

斉藤壮馬
料理とプレゼントありがとう
斉藤壮馬
ありがたく使わせてもらうね。
斉藤壮馬
おやすみ
斉藤壮馬
ファン1号さん。
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そーまさんのお誕生日ということでね!


アナログとデジタルのそーまさんを1枚ね、

似ては、ない(え)

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