この世界は戦争の世界。
いまね、散歩してたんだけどね、
うん………
どこを見渡してもあらそいだらけだね……
昔はあんなに平和だったのに…
あぁ、
昔か…
あの人を思い出すな……
ふと、俺は上を見あげだ
とあるビルの屋上だった。
今にも落ちそうな位置に立っている1人の少女がいた。
この世界にはこの苦しみが嫌で自ら命を投げ出す人だっていっぱい居る。
彼女もそのうちの1人に過ぎない。
……………………………
………と思っていた。
そう、
いつもの俺なら
俺の体は勝手に動いていた。
彼女は俺の事をチラッとみた。
そして、また視線を戻す。
次の光景はスローモーションで見えた。
彼女が前に向かって倒れて言ったのだ。
俺は、やっとの思いで彼女の手を掴み取った。
彼女は俺の顔を見てニコっと微笑んできた。
俺は、彼女のことを引き上げた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。