幼稚園
??「お前の目変〜」
??「なんでそんな目の色してんの〜?」
??「気持ち悪い〜……」
??「こわ〜い……」
先生「ちょっと!やめなさい!!」
『せんせ……大丈夫だから…もう帰るね……』
家
母「なんであなたはそんな目の色なの……」
母「それにずーっと喋らない。ご飯も全部食べない。」
母「そんな子に育てた覚えないんですけど」
『しょ、しょうがないじゃないですか!!!
私の本当のままじゃないんだから!!!!!!』
私はあなたに育てられた覚えない。
前みたいな優しいままじゃない。
小学校
??「なにあいつ…きも。」
??「こわっ……」
??「目見えないんじゃね?笑」
??「ずーっと無口だし。笑」
先生「……授業始めるぞー」
…もう先生も助けてくれないんだね。
中学校
??「あんたきもいんだけど。」
……これゴミ…
??「はいこれあんたのお弁当。」
……おばあちゃんが作ってくれたのに…
??「どーせカラコンつけてんでしょ?」
付けてなんかない……
??「せーのーでっ!!!!」
『冷たっ……』
??「風邪ひいてずーっと学校来んな!!!!」
…そうだよね
中学までは知ってる人まだ沢山いるもん
そりゃそうなるよ……
高校は遠い所に行きたいっておばあちゃんに言ってみようかな……
家
『おばあちゃん……』
祖母「どうしたの?」
『高校は……東京に行きたいっ……』
祖母「なんで?」
『も……もっと頭が良くなりたいからっ……』
祖母「……一人暮らしできる?」
『ひ、一人暮らし?!』
祖母「できるなら…別に気にしないわよ。あなたが望んでることだもの。」
おばあちゃんどこまでも優しい……前のままだ…
でも一人暮らし……
大丈夫。いじめられるよりかは…大変じゃないはず……
『一人暮らし……頑張る。』
祖母「家賃とか送るわね?」
『お家はおばあちゃんきめてくれる?』
祖母「もちろん!!さぁ!準備しましょ!!」
中3
『おばあちゃん……!!おばあちゃん!!なんで返事してくれないの!!』
祖母「……」
『おばあちゃん?!』
『き、救急車!!!』
ピーポーピーポー……
『おばあちゃん……生きて……お願い……』
『おばあちゃぁぁぁぁあぁぁぁん!!!!!!!!!』
医師「……ご家族ですか…?」
『はいそうです。祖母は……』
医師「……申し訳ございません。あなた様のお祖母様は
お亡くなりになられました。」
おばあちゃんが……死んだ?
『嘘だ……嘘…昨日一緒に東京へ一度行こうって約束したんです!!』
『倒れる前だって……いつもの笑顔で……一緒にご飯作って…泣』
医師「……東京って…東京行かれるんですか?」
『私……高校は遠い所に行きたいって思って東京に行くんです。
一人暮らしするんです。家賃もおばあちゃんが送ってくれるって。泣』
医師「そうですか……本当に申し訳ございません。」
『おばあちゃん……お葬式とかしなきゃですか…?』
医師「した方がいいですが……そんなお金ありませんよね」
『やる人もいません。私しか。写真に毎日お礼するとかでもいいんですか?』
医師「それでもいいです。お墓は作りましょうね。」
『バイト……頑張ります……』
医師「あの……お祖母様ガンだったのでどこかにお金しまわれてると……」
『……おばあちゃんがガン…なんで教えてくれなかったの!!』
『おばあちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!なんで?!なんで?!』
医師「落ち着いてください!!お祖母様はお祖母様なりの考えがあったんです。」
『おばあちゃんが唯一の救いだったのに……』
そんなことがあってから1年。
華城あなた。
東京来ました。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。