防空壕から少しでも遠くへと走っていると
いつの間にか最初の海沿いまで来ていた
貴)ハァハァ. . .
昇)ここまで来れば. . .
貴)あの時、何か来てた気が. . .
昇)あぁ、俺もそんな気がした
貴)ついてきてたり、しないよね. . .?
昇)わかんねぇ、
ただ、男子と女子の部屋は別々だからな
どっちかに行くかもしれねぇ
貴)もしそんな事があったら、
昇)俺の所に来てくれれば、
貴)ダメだよ、!
昇太に何かあったら私. . .
昇)俺だってお前に何かあったら、
??)あら、これはこれは
貴)え、?
私達の元へ来たのは
昭和レトロな黒いワンピースを着た
どこか怪しげな女の人だった
??)貴方達、この先から走って来たのね
昇)誰だ、
昇太は私を守るように前に立った
??)そんなに警戒しないでちょうだい?
私は槙子(マキコ)
昇)何の用ですか、
槙)防空壕に行ったのね?
貴)はい、
槙)あら、貴女. . .
貴)え?
槙)これを持っておきなさい
そう言って女の人は私に
赤いお守りを渡してくれた
槙)今夜はそのお守りを枕元に置いて
眠りにつくといいわ
貴)どういう. . .
槙)貴方はこの子の彼氏さんよね?
昇)そうですけど、
槙)彼女さんを大事にね
君が彼女を守れる唯一の存在よ
昇)は、?
槙)それじゃあ、私はこれで
そう言うと、女の人はどこかへ消えていった
貴)あの人、どこかで. . .
昇)そろそろ時間だ
ホテルに帰ろう
貴)うん、
それから、私達はホテルへと帰った
・・・・・・・・・・・・
その日の夜の事、
女1)でね?○○くんが告白してくれたの!
貴)じゃあ女1もおっけいしたの?
女1)うん!(照)
貴)おぉ!!
ルームメイトの子と話していると
窓からコツンッと音を立てた
女1)ん?なんか音したね
そう言って窓に近付く友達を見て
窓には行っては行けない気がした
貴)待って、!
女1)ん?どうしたの?
貴)ほ、ほら!もう消灯の時間だし
ベットで話の続きしよ?
女1)そうだね!
それから、消灯の時間になった
枕元には槙子さんからもらったお守りを
置いて眠りにつく
眠りについてどれくらいたったか
真夜中、私は突然目を覚ました
貴)ん、
目を覚ました私は金縛りに襲われた
貴)) 体が、動かない. . .
視界を動かすと窓の方に
人影のような黒い靄がみえた
貴)) まさか、ほんとについてきた、?
その靄は私の方へと近付いてきた
貴)) あれ、おかしい. . .
靄は私の隣まで来ると
耳元で微かな声で囁いた
((やめて、もうそれ以上切らないで. . .
そう言って私の方へと手を伸ばしてきた
貴)) やだ、やだやめて、!
そう、強く祈った時
((うぅ、やめろ、やだ. . .嫌だ. . .!
靄はそう叫んだ後、消えていった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。