第6話

ダンスサークル
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2018/02/08 11:36
今日の授業が終わって、

帰りのHRも終わる。


なんかあっという間の一日で、

疲れててもそれを感じさせてくれないような

慌ただしい一日だった。




みんなはHRが終わると、

サークル活動に行ったり、

帰ったりしたりばらばら。


私も転校初日だし、

今日は帰ろうかなと思っていた。







《ねぇあなたちゃん!》



荷物をまとめていた私を、

テヒョンくんが呼んだ。



《俺のサークル見に来ない?》



テヒョンくんは確か、

ダンスサークルだったよね。


私、ずっとダンスやってたんだよね。


またこうしてダンスと関われる事が、

とっても嬉しい。



「うん!行く!」



そうして、私は

ダンスサークルの見学に行く事にした。











《ここだよ》


ダンスサークルは

小さいスタジオみたいな所で、

練習しているようだった。






「あっ」



私の目に止まったのは、


ダンスをしているパクくん。



《おーいジミナー!!》



テヒョンくんがパクくんをそう呼ぶと、

パクくんはこちらに汗を拭きながらやってくる。



《あなたちゃん、サークルの見学に来たの》

「あっ、よろしくお願いします!」



パクくんは下を向いて、

何かを考えている様子。


やっぱり顔は整っていて、

でもどこか悲しそうで、

ダンスはとても上手いけど、

踊っている姿を思い出すと、

目に止まった時に感じた、何かのオーラが、

凄く不思議でたまらない。



「パクくんってダンス上手いよね」



不意に口に出していたその言葉。



《えっ?》

「あっあの、ちっ違くてっ…」



どうしよう。やっちゃった。



『あのさ、』



あぁ絶対嫌われた。



『パクくん呼び、やめない?』

「えっ?」



考えもしなかったその言葉に、驚くばかり。



『何かぎこちないし、これから話しかけづらい』



その言葉に少しキュンとしたのは確か。



『俺、ジミン。君の名前は確か…』

「パクあなたです」

『あっ名字一緒』←名字っていうのかな?

「そうだね」

『あっ、あなたちゃん』

「何?」

『踊ってみない?』

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