第20話

其の十九
1,485
2020/12/30 06:09
カナエ
カナエ
母上!
蜜璃
蜜璃
あら!あなたが!
松宮(なまえ)
松宮あなた
お初お目にかかりまする。
皆様の護衛を務めます、松宮あなたでございます
蜜璃
蜜璃
兄上から聞いているのよ!
とても素晴らしい方だって!
松宮(なまえ)
松宮あなた
いえ、左様なことは……
禰豆子
禰豆子
お久しぶりです、蜜璃様
蜜璃
蜜璃
禰豆子ちゃんも!
カナヲ
カナヲ
お茶…お入れしますか?
しのぶ
しのぶ
そうね、少し行ってきます
松宮(なまえ)
松宮あなた
(そういえば………城がやけに静か……
もう少し家来衆がいたと思うけど……)
松宮(なまえ)
松宮あなた
(………いや、武器倉庫にいたから手入れでもしてるのか……)
数刻後────
松宮(なまえ)
松宮あなた
…………行冥、いるか?
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
はっ
松宮(なまえ)
松宮あなた
……何やら城の様子がおかしい。
残った家来衆の謀反やもしれぬ
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
宇髄軍が、煉獄軍と対峙したと知らせが入りました。よって………
松宮(なまえ)
松宮あなた
っ……!
急ぎ私の側へ!!!
蜜璃
蜜璃
えっ…えっ……?どうしたの?
家臣
ご覚悟を!!
禰豆子
禰豆子
きゃぁぁっ!!
松宮(なまえ)
松宮あなた
やはり………
松宮(なまえ)
松宮あなた
我こそ冥土の使い姫、松宮あなたぞ!
武功をあげたくば私を斬ってみせよ!!
カナエ
カナエ
あなた様………!?
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥はここだ!
斬れるものなら斬ってみるがよい
家臣
行けー!逃がすな!!
松宮(なまえ)
松宮あなた
これだから馬鹿は………
松宮(なまえ)
松宮あなた
蜜璃様、禰豆子様、カナエ様、しのぶ様、カナヲ様………耳を塞ぎ、目を閉じてください
禰豆子
禰豆子
……いえ、見ておきます………
松宮(なまえ)
松宮あなた
…………では、お好きなように
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
斬り捨てますか?
松宮(なまえ)
松宮あなた
いや、生け捕りに
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
仰せのままに
家臣
舐めやがって………!
松宮(なまえ)
松宮あなた
そのまま、お返ししますよ
家臣
がっ………!
家臣
うぐっ………!!
松宮(なまえ)
松宮あなた
峰打ちですよ……?
それで気絶ですか……
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
大人しくしろ!!
家臣
ぐっ………くそっ…!
松宮(なまえ)
松宮あなた
貴殿は………
足利将軍家の者か?
家臣
さあな
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
調べれば、いくらでも明らかになる。あなた様、どう致しましょう
松宮(なまえ)
松宮あなた
………城主不在の今、代理は私だ。
地下牢へ連れて行け
松宮(なまえ)
松宮あなた
行冥は、逃げぬよう監視としてついていけ
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
ははっ!
松宮(なまえ)
松宮あなた
………大丈夫ですか?お怪我は……
カナエ
カナエ
私たちは大丈夫です…
蜜璃
蜜璃
あなたちゃんこそ大丈夫なの?
松宮(なまえ)
松宮あなた
ご覧の通り、無傷です
カナヲ
カナヲ
それにしても………どうして……
松宮(なまえ)
松宮あなた
あくまで推測ですが………
松宮(なまえ)
松宮あなた
彼奴らは、足利将軍家の息のかかった者でしょう
松宮(なまえ)
松宮あなた
天元……様は………
将軍を京から追放した
松宮(なまえ)
松宮あなた
それ故でしょうね
しのぶ
しのぶ
…………やはり、自業自得ですね
蜜璃
蜜璃
しのぶ……!
しのぶ
しのぶ
だって……そうじゃないの!
カナエ
カナエ
しのぶやめなさい……!
しのぶ
しのぶ
家臣といい……父上といい!
カナヲ
カナヲ
ね……姉様…………
松宮(なまえ)
松宮あなた
………しのぶ様……
以前話した通り、そのお気持ちは重々お察し致します
松宮(なまえ)
松宮あなた
ですが………
過ぎてしまったものは、やはりどうしようもないのです
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
……あなた様、地下牢へ送り届けましてございます
松宮(なまえ)
松宮あなた
ご苦労……
では、残党がいないか見に行くか
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
はっ
松宮(なまえ)
松宮あなた
おそらく残党はいないが、いる可能性も無きにしも非ず……
松宮(なまえ)
松宮あなた
私が戻るまで、決して部屋から出ぬよう
禰豆子
禰豆子
ええ
松宮(なまえ)
松宮あなた
私は、この部屋の通りを護衛する。
行冥は少し離れた東側を頼む
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
はっ!

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