あなたside
そんな連絡が入ったのは
彼らがカフェを去ってからすぐのこと
自然と緩む頬を隠して仕事を終え、
言われた通りに蓮くんの家へ向かった
目黒「いらっしゃい」
『お邪魔します…』
1ヶ月ぶりの彼の家に少しだけ緊張
靴を脱いでリビングに入ると
ふわっと蓮くんの匂いに包まれた
『わっ//』
目黒「久しぶりのあなただ」
『っ、そこで喋らないでっ//』
目黒「んー?なに?聞こえない」
『聞こえてるくせに!!』
目黒「ふはっ、そんな怒んなって笑」
耳元で話してくるからくすぐったくて、
少し怒り気味に言ったら宥められた
また、頭ポンポンされた
『あっ、、』
目黒「ん?」
『蓮くんさ、』
" 大人っぽい人がタイプなんだよね? "
そう聞きたいのに言葉が出てこない
昼間の光景が頭から離れなくて
後悔するだろうとわかっていても
蓮くんの好きなタイプをネットで調べた
私に当てはまるものなんてひとつもなくて
やっぱり、なんて思ったり
目黒「え、なになに?めっちゃ気になるんだけど」
『…ばーか、』
目黒「え?」
『なんもないっ!てか喉乾いた!!』
目黒「ちょ、あなた?」
いつまでたっても私は、
彼に子供扱いされるんだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。