異常なほどに体が熱い。
今なぜ俺がこうなっているのか、田岡を無視するためにも思い出してみよう。
20分前___________
溜め息を出しながらシャワーから浴びた後の俺はいつもの部屋へと向かった。
ツンと苦い匂いがして、部屋を覗いた。
それもそのはず、田岡がコーヒーを淹れていた。
今思えば相当バカだったと思う。
田岡が何も考えずにただコーヒーを淹れるわけなどないのだから。
コーヒーはいつもより甘く感じたがその時の俺はガムシロでも入れたのだろうとばかり考えていた。
そして今に至る。
毒でも入れたんだろこのクソ新人。
でも毒のようなものなら体に火照り以外にも痛みなど諸々苦痛はあるだろう。
じゃぁなんだよ…
思考が停止した俺にそんなのわかるわけなかった。
なるほど、それなら理解できる。
だが後処理はどうするつもりだ。
俺に一人で自慰行為でもしろと言いたいのか?
ポーカーフェイスなど到底無理だった。最悪だ。
殺るのか?それなら睡眠薬で眠らせた方が早いのでは?
あぁ、そういえばこいつも虐待されたんだったな。
負の連鎖のせいで、俺が苦しみながら死ぬのを見たくなったんだな。
スルスルと冷静に服を脱がしていく田岡とは裏腹に
俺は本当に焦った。
媚薬の効果で力が出せない。抵抗が出来ないからだ。
いつのまにか俺は押し倒されていた。
田岡が俺の突起に触る。
普段ならこんなことないのに、俺は快楽に満たされてしまう。
快楽から逃げようとのけぞる体を田岡は元の体制に戻した。
最悪だ。最悪だッ!こんな屈辱今までで初めてだ。
しかもよりによって田岡に襲われるなど考えたくもなかった。
田岡の唇が俺の唇に触れる。
ヌルッとした感覚が俺の口に入ってきた。
あぁ…舌を入れられたんだな…と逃げられない事を実感させられる。
結局その日は抵抗できない俺は田岡に欲を出させられ、
カクッと意識が落ちていった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。