次の日なぎくんと一緒に登校すると
大きな交差点でサラ先輩を見つけた
少しこれまでより大きな声でそう言うと
サラ先輩がこちらに気づいたみたい
サラ先輩はこちらを見るなり
大きく手を振ってこちらに渡ってきた
(ㆆ_ㆆ)じー
サラ先輩は出会い頭なぎくんを見つめ
そのあと私を道路の脇に寄せて
そこから拷問
目をこらすと
ここから向かい側の道から
1人で出てくるのが見える
こういう時に限って1人なんだよなぁ
そう言うと私の腕を掴み
ハルのところまで走らされた
え(・д・。)
何その設定
知らねぇんですけど
それからサラ先輩とハルは仲良さそうにおしゃべり
モヤ……இ
話題を作るために言ってくれたのだろう
でもその言葉は私にとって
会心の一撃だった
我慢我慢!
こんなの慣れてるし
出てきそうになる涙必死にこらえて
笑顔を作った
私は自分の気持ちから
目を背けるようにして
気持ち悪い笑顔でそう言い放った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。