テヒョンは精一杯力を込めて、余裕そうな笑みを浮かべる彼を睨みつけた。
こんなの ... こんなの最低じゃん
大韓民国憲法のなんとか条のなんちゃらこんちゃらに絶対違反するもん、ぜったい
ポツポツと距離を詰めるように彼のペースに呑まれてしまう。
抵抗するにも動けないのは恐怖からなのか。
微かに欲している人肌への期待なのか。
いや、そんなわけない絶対に前者。
彼の恥知らずな目的に気づいたテヒョンはぶるりと身を震わせた。
こんなやり方卑怯で下劣で最低だ。
しかしテヒョンの中の冷静なもう一人が、夫のためには従うしかないと訴えてくる。
幸せな結婚生活を崩されないためにも、テヒョンがここで食い止めなければいけないのだ。
ヨンホさん ...ばかな妻でごめんなさい ..
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
テヒョンが押し黙っていると、彼の大きな手がいやらしい手つきで太腿を撫であげてきた。
その瞬間、背筋を舐めるような官能が駆け上がっていく。
テヒョンは思わず熱い息を吐いていた。
だけど慌てて口元を抑えるが、彼にはしっかりと聞かれてしまっていたらしく、意地の悪い笑みと共に際どい部分を何度もなぞられる。
あ ... 撫で方だめ ...そこ 、... ビクビクしちゃうとこ
抵抗しなくては、そう思うのに旦那に中途半端に放られていたテヒョンの身体は、男の淫靡な手管に反応してどうしても熱くなってきてしまう。
今にも崩れ落ちてしまいそうになる理性を必死に保ちながら、テヒョンは最後の望みを賭けて彼の理性に訴えかけた。
しかし、男の手は止まるどころかますます卑猥なものに変わっていく。
まるで自分の恋人かのように、思わせぶった言葉をかけてくる彼。
さっき出会ったばっかりだという関係性が拗れそうになる。
彼の手が唐突に股間を捉え、上下にさすられた。
続く
♡90
しばらくこんな感じ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!