第3話

妹を連れ戻したい
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2018/08/19 11:22
国木田
国木田
全く…飛んだ酷い目にあった。
襲撃時。丁度あなた探しに出ていたので。
建物も何にも負傷せずに済んだ
太宰
太宰
本当だよ…まさかあなたが攫われるなんて。
敦
すみません…僕が目を離したせいで。
太宰
太宰
敦君のせいじゃないよ。
僕も誘拐と言う設定で連れてきたしね。
乱歩
乱歩
いい感じだったんだけどなー…
後もう少しで僕達の仲間になれたのに〜…
鏡花
鏡花
あなた姉様は皆の姉貴分だから。
私みたいにそう簡単には行かない。
敦
自分で言っちゃうんだ…
谷崎
谷崎
てすが…これからどうします?
あなたさん。絶対に戻りたいと考えてますよね?
太宰
太宰
うん。彼女なら絶対にそう考えてる。
でも、どうするかがねぇ。
谷崎
谷崎
僕の細雪で…!
太宰
太宰
大騒ぎになって。あなたが殺される未来しか見えないね…
谷崎
谷崎
そんな…!
太宰
太宰
うーん…こればっかりは、私もお手上げだねぇ…
敦
そんなっ…!
鏡花
鏡花
仕方ないよ。敦。
太宰
太宰
しかし。このままじゃあ、あなたも可哀想だし。私の後輩だから。ほおってはおけないよ。
敦
ですよね…矢張り、何か手立ては…
太宰
太宰
…少し出掛けてくるよ。
川に飛び込むつもりも気力も無いから。大丈夫。
国木田
国木田
あ、嗚呼。分かった。




外に出た太宰は路地裏へ行った。




太宰
太宰
なぁに?ずっと私の事見てたでしょう?
監視要員?
中也
中也
別に?ただ、手前の事だから。
あなたを連れ戻す計画でも立ててるだろうと思ってな。
太宰
太宰
あなた。
今何してるの?
中也
中也
手前が囚われた時みたいになってる。
太宰
太宰
うわぁ。可哀想だ。
中也
中也
今回ばかりは仕方ない。
俺だって
あなたに暫しの休息を
って、訴えたぞ?
太宰
太宰
それでも駄目だったと…
だよねぇ…首領の娘分だもんねぇ。
中也
中也
嗚呼。
太宰
太宰
芥川君は?
芥川
芥川
流石。
僕は
あなたにも、普通の人間で居たい時ぐらい有ると。
太宰
太宰
成程ねぇ。
中也
中也
首領は全く聞かなかったなぁ。
芥川
芥川
凄く怒っていらっしゃった。
太宰
太宰
だよねぇ。
あなたの事だから。そりゃあ、鬼の衝動になるよ。
中也
中也
んで?手前はこれからどうすんだ。
太宰
太宰
取り敢えず。あなたを連れ戻さないとねぇ。
彼らも悲しんでいる事だし。
芥川
芥川
無理に等しいですよ。
中也
中也
まぁ。頑張れや。
太宰
太宰
冷たいなぁ。
あ、そうだ。
あなたの過去話でもしようよ。
中也
中也
あ?嗚呼。過去話。
芥川
芥川
僕が入る前の話ですか。
聞いてみたいです。
太宰
太宰
良いよ。此処じゃあなんだから。
場所を移そうか。
中也
中也
そうだな。どっかいい場所有るか?
芥川
芥川
僕は…
太宰
太宰
うむ。そうだねぇ。
河川敷でも行こうか。
中也
中也
手前ならそう言うと思った…
まぁ、その方が雰囲気出るし。
いいんじゃないか?
芥川
芥川
そうですね。僕も良いと思います。
太宰
太宰
では、早速行こうか。
中也
中也
おう。
芥川
芥川
ええ。

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