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第24話

+🐙
1,141
2021/08/16 15:32





話す言葉は同じなのに、
同じ時間を生きてるのに、

海を一つ挟むだけで
こんなにも遠く感じるなんて
思っても無かった。



隣に居ることが
余計に寂しさを際立たせる。

もっと遠くに居れば
諦めがつくのに、
しょうがない。って割り切れるのに。

少し手を伸ばせば
届きそうなその距離が
今は心臓を抉るように痛い。



会いたい

の電話もメールも
君にとっては負担になるでしょ?
だからグッと堪える。


今日は貴方の彼女になって
7回一年を一周した日。




きっとまた会えると
言い聞かせて、
終電を逃した私は
1人オフィスを出る。














🐙
お疲れ様




嘘の世界に
迷い込んだのかと
何度か瞬きをする。


それでも数メートル先に
世界で1番会いたかった人が
居ることに変わらず、
頬を伝う涙が止まらなくなる。



🐙
ごめん
いっぱい待たせて。
🐙
せめて今日はと思ってん
🐙
あなたのことやし
電話もメールもしてこーへんのは
分かってたけど、
🐙
いざそうなると
めっちゃ寂しかったわ。笑
🐙
ほら、行くで




差し出された手に
指を重ねると
そのまま引っ張られ、
彼の胸の中に。


直接触れてやっと
実感が沸いて、
収まりかけた涙も
勢いを増す。



you
会いたかった、
🐙
ごめん。
いっぱい我慢させたな
you
遠い、
🐙
遠いな。
you
遅い。
🐙
それはほんまにごめん
you
ばか
🐙
今日はなに言っても許す
you
じゃあさ
you
けっk
🐙
それはあかん。
🐙
俺がちゃんと言う。
you
楽しみにしてる







ほんの数分で
いつもの距離を取り戻した。


でもまた海を渡って行くと思うと
今この瞬間が、
出来るだけ長く続けばと
叶うはずもないのに、
強く願ってしまう私は
貴方を心から欲していた。





fin.

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