夏帆に急かされて私は校門についた
校門前には、高そうな車
助手席の窓が開かれた
中には山田涼介がいて、サンクスをかけていた
久しぶりの山田涼介に私はドキドキしていた
これは、恋という感情ではない(多分)
私が乗ってシートベルトをするのを見てから山田涼介は車を発進させた
車の中では無言
途中、車からは私の好きな曲を流れてきた
Let's send the time together forever
僕らの愛がこの文字のように時間を刻んでく
ゆっくりと二人の秒針が寄り添い会いながら
愛を刻んでいく
あの日誓った 離さないって
来年のこの日も一緒にいようよ
ずっと…
私はこの時に初めて曲名を知ることが出来た
その喜びからか、いつもより山田涼介に話しかけていた
何故か山田涼介は前を見つめて運転しながら驚いていた
しかしその後はいつも通りに少し笑いながら返事をしてくれた
山田涼介は何故か勿体ぶる
も~、そんなに焦らさないで教えて欲しい!
私が驚く?なんで?
それよりも知りたい
私は次の言葉で本当に驚いた
その驚き方が半端じゃなかったのか、山田涼介は爆笑
岡本圭人は知らないから反応なし
だって誰か知らないもん
まだ爆笑している山田涼介の肩をペシツと叩いた
流石に腕だと運転に支障が出るからやめといた
未だに爆笑している
てか私、知らない間に山田涼介の歌を聞いてたってこと!?
山田涼介の突然の提案
しかも、何故カラオケ?
あぁ、確かに
それには賛成なため、私は頭を縦に振った
それをカラオケ賛成とよんでしまったのか、山田涼介は道をかえて大通りにでた
というわけで、私はカラオケに行くことになった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。