次の日……それは起こった。
昼休み。
お弁当を食べ終え次の授業の準備をしている時だった
目の前に、
先輩の教室から1階離れている私の教室に、
先輩がいる。
ありえない。
それに、私の名前を呼んだ。
一瞬固まったが、慌てて先輩の元へと駆けつける。
先輩の手から現れたのは、
私が小学校から愛用しているタオルだった。
それは私が小学校低学年の時に書いた下手くそな字。
タオルを受け取り、先輩の目を見て
大きな声でお礼を言う。
手を降って、教室へと帰っていく先輩。
私も、控えめに手を振ってみた。
“ 追い討ちで撃沈 ”
友達 「 よかったじゃ〜ん ♪ 」
すぐさま駆けつけて来たのは友達。
あまりにもありえない展開に惚気けて
机にぶつかる。
ビシャッ…
見事に他人の水筒をぶちまける。
男子 「 ふは、大丈夫、大丈夫。」
慌てて雑巾を持ってきてこぼれたお茶を拭く。
“ 被害は甚大 ”
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。