入学式当日。
可愛い制服が着たかったので頭が悪い高校に行くことにした。
ちょっと不安だけど、オラわくわくすっぞ!!ってカンジ。
履きなれないローファーをぱかぱか言わせながらクラスの名簿が貼り出してある掲示板へ行った。
い……息、クッッッサ‼︎⁉︎
こんなガスみたいな口臭のヤツとまともに話しなんてできない…
今まであまり友達とか作ってこなかったけど、みんな息クセェやつと話す時どうしてるの!?
息止めてるのかな!!!?
なんで息クセェやつってこんなペラペラ話すの…?ちょっとは疑いなよ…毒ガスすぎ…
「じゃああたしも行く!」と聞こえたが聞こえないフリをして走ってトイレへ行った。
華あるJKの初日に話したヤツがこんな息臭いやつなんて誰が言ったのよ…
明日からマスクしていこうかな…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!