第3話

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2021/03/27 02:55





高校1年生 夏





俺が入部してから3ヶ月経った





2ヶ月前からドラムも加わって





本格的なバンドになってきた





そして





(なまえ)
あなた
はる〜!
晴人
晴人
なに〜!





先輩とはタメで話せるくらいの関係になった





その後なにか進展があったかといえばそれくらいで





ピュアっピュアな感じ





未だに先輩に彼氏がいるのかは聞けてない





(なまえ)
あなた
彼氏出来たの!!
晴人
晴人
はっ!?





聞いてもないのに言われた





急すぎる出来事で頭が追いつかなかった





先輩に彼氏…?





相手は…?




(なまえ)
あなた
しょーちゃんと!付き合ったの!
晴人
晴人
そっか、そうなんだ…
(なまえ)
あなた
なに?悲しいのか?かわいいな〜!
晴人
晴人
ちがうし!
晴人
晴人
なんかあったら言えよ
晴人
晴人
相談乗るから
(なまえ)
あなた
頼もしい!いい後輩だな!
海斗
海斗
なになに?なんの話!?





こいつがドラム担当の海斗





今は来る時じゃねえんだよな





空気読め





晴人
晴人
はいはい、練習しよー


















































高校1年生 秋





先輩たちにとって最後の文化祭





あれからやっぱりなんも進展はない





何度か2人で遊びに行ったけど





話すことは全部しょー先輩のことばっか





正直つまんなかった





俺の前でしょー先輩のことを笑顔で話してる先輩





俺のおかげじゃなくてしょー先輩のおかげ





全部にイラついていた





(なまえ)
あなた
で!出し物の話なんだけど…
(なまえ)
あなた
LIVEしていいことになったの!
海斗
海斗
まじすかっ!?
翔
よっしゃ!
潤
うそ!?なんか泣きそう!
晴人
晴人
まじで!?やった!





俺らがいなかった2年間は





部員が足りないとか





顧問がいないとか





そんな理由をつけられてはLIVEを禁止されていたらしい





そりゃうれしいよな





抱き合って喜ぶ3人





それを見る俺と海斗





晴人
晴人
なんの曲やんの?
(なまえ)
あなた
カバーでもいいかなって思ったんだけど
(なまえ)
あなた
せっかくならオリジナル歌いたいなって!
潤
いいね!
翔
だれが作詞作曲する?
海斗
海斗
そりゃもちろん…
晴人
晴人
あなた先輩やな
(なまえ)
あなた
うん!頑張ってみる!
翔
おし!気引締めていくぞ!





「「「「「おーっ!!」」」」」















































そんな文化祭も終わり





高校1年生 冬





先輩たちは1ヶ月後に卒業する





晴人
晴人
ちょ来て!
潤
んー?
翔
どしたー?
(なまえ)
あなた
なんかあった?
晴人
晴人
俺と海斗で前から計画立ててたんだけど
海斗
海斗
先輩たちの卒業LIVEしましょ!
(なまえ)
あなた
え!?
翔
いいの!?
潤
許可は?
晴人
晴人
ばっちし!
海斗
海斗
最後に今までで1番いい演奏ね!!





また抱き合って喜んでる





この光景ももう見れなくなるんだ





最後に…





そう思って抱き合う3人を写真に収めた





(なまえ)
あなた
じゃあこのタイミングで言おうかな
晴人
晴人
え?





先輩のいつになく真面目な顔





(なまえ)
あなた
卒業したらね、音楽やめるの
翔
俺も
潤
おなじく…
海斗
海斗
え?
(なまえ)
あなた
ごめんね





意味がわかんなくて声が出てこない





やっとの思いで絞り出した言葉は





晴人
晴人
じゃあもう終わりっすね…





空気が重くなる





音楽で繋がっていた俺らから音楽がなくなれば





もうきっと終わりだろう





そう思って言ってしまった





その瞬間





翔
ふざけたこと言うなよっ!
翔
俺らが繋がってんのは音楽だけじゃねえよ!
翔
お前はそう思ってたのかもしんないけど!
翔
俺はっ!俺らはっ!





泣き崩れる先輩





そして俺はその場から逃げた





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