第63話

陸拾参
18,632
2020/06/21 13:43
ルカside
炭治郎さんたちはみんな泣いていた


それはもちろん僕もだ




多分、いや絶対僕が1番泣いてる










師範…みんなの声が聞こえますか?




お願いです…どうか…
目を覚ましてください…
師範の眠っているベットに顔を押し付けて泣いていると誰かの手が頭に乗った



炭治郎さん達の誰かかな?と思って顔をあげた
ルカ
ルカ
え…師範…
雨宮  あなた
雨宮 あなた
なーに泣いてんの
全員
あなた/師範…!
ルカ
ルカ
師範…よかった…起きた…ウッ…グスッ…
師範が起きて嬉しい反面、師範の声は弱々しいものだった事に悲しくもなった
栗花落  カナヲ
栗花落 カナヲ
わ、私、師範達も呼んで来る…!
不死川  玄弥
不死川 玄弥
俺も
そう言って玄弥さんとカナヲさんが部屋を飛び出して言った


柱の方は蟲柱様は例外だけど蝶屋敷に1つ部屋を借りてそこに任務以外はいるからすぐに来るだろう
雨宮  あなた
雨宮 あなた
ねぇ…私ね…もう死んじゃうと思うの…
我妻  善逸
我妻 善逸
あなた…!何…言ってんの…!
雨宮  あなた
雨宮 あなた
ふふっ…自分の事だしね…
雨宮  あなた
雨宮 あなた
だから…他の人に伝えて…
ルカ
ルカ
嫌ですよ…
雨宮  あなた
雨宮 あなた
ルカ?
師範の頼みだけどこれは聞けない…


“最後“の頼みなんて…
ルカ
ルカ
ウッ…グスッ…グスッ…
雨宮  あなた
雨宮 あなた
ルカは泣き虫になったの?
フフッといつもと変わらず笑う師範


この笑顔はいつでも見れると思ってた


そんな日常が…もうすぐ壊れようとしている

いや…もう壊れ始めている
雨宮  あなた
雨宮 あなた
他の柱の人達はね…自分を責めてると思う…
師範はベットに横たわりながら話始めた
雨宮  あなた
雨宮 あなた
だから伝えて
雨宮  あなた
雨宮 あなた
「気にするな、らしくないよ」ってね
竈門  炭治郎
竈門 炭治郎
あなた…
柱(あなた無し)
あなた…!
そこへ、柱の方たちと呼びに言った2人が部屋に入ってきた



それを見て師範は少し頬を綻ばせた
雨宮  あなた
雨宮 あなた
あとは…頼んだよ…
師範の…最後の言葉だった…


この言葉を最後に師範は目を閉じた…



最後の言葉が「ありがとう」でも「さようなら」でもなく

『あとは頼んだよ』なんて師範らしいと思った







だけど…それに笑える余裕は全員なく、涙を流していた
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今回はここまでです!

それでは・△・)ノ バイバイ

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