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勢いのまま行ったものの、
どうすればいいんだろう
とりあえずアカテントラズ行きのバスに乗らなきゃ
____同時刻
廊下を歩いていたラントがふと窓の外を見やった
そこにはなんと、アカテントラズ行きのバスに乗り込もうとするあなたの姿が
思わず窓から身を乗り出し、目をまん丸にして驚愕した
発車寸前のバスに滑り込む
運動神経はあんまり良くないからもう息切れが激しい……
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しばらくして到着
なんと場所は船乗り場
まさかだけど、
陸地を離れるわけじゃないよね……?
どうしよう、赤点は取ってないんだよな……
だからって赤点取りました!っていうのも嫌だし……
でももう船が出発しちゃうし……!!
もうこうなったらヤケクソだ
さ、さすがに無理がありすぎる……!!
もっと頭のいい言い訳はあったはずなのに……!!
い、いけた……!
よく分からないけど、とりあえず乗り切れた
やけに親切だなぁ
というか、この船すごくボロボロ……
沈没しないか心配だな
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ジンペイくんたちに気づかれないように甲板の方に乗り込む
そして一息ついたところで思った
私が来たところで収容所行きを免れることはできないでしょ……?
頭は割といい方なのに、こういう時だけやらかすんだよなぁ
ごめんね、3人とも
なんの力にもなれなくて……
来てしまったからにはしばらくは帰れないだろう
こうなったら脱出するほかなさそうだ
何より……
……この看守であろう男の人たちが
余計なお世話と言いたくなるほど身の回りの配慮をしてくれているのだ
なんか申し訳ない………
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。