涙、こぼし、流れ
その繰り返しで部屋へ向かう
『あやちゃん大丈夫?!』
『凄い濡れてるぞ』
周囲の言葉なんてどうでもいい
ただ夢中に走る
…最初は2人がくっついてほしくなかった
だから嘘をついた
でもなんで私は告白したとき笑顔にさせてなんて言葉が出てきたのか
自分でもわからなかった
本心だったのか、それともまた嘘だったのか
この恋は結局最初から最後までBlueだった
少女漫画みたいなピンクみたいな恋じゃなくてブルー。
……そんな気がする
扉の前についた
ドアノブを握りしめる
なんと声をかければいいのか
それはこの先にいる沙羅の顔を見てから
この先がどうなるかなんて分からない
でも、ちゃんと自分だけには嘘をつかないで思いをぶつけるんだ
そして私はゆっくりと扉を開いた
End
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。