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第2話

夏の到来
俺は高校二年生の「五十嵐遥」だ。
俺の高校は今日終業式も終わりついに夏休みだと言うので部活に入ってる人は部活に行き、帰宅する人はすぐ帰った。
教室に残ってるは自分1人だった。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
明日から夏休みだけど別に楽しみもないしな...
広い教室で1人大きな溜息をつきながら母が作った弁当を食べていた。
今日は唐揚げが入っており、母が朝から頑張って作ってくれたと思うと凄く美味しく感じる。
俺は高校二年生だけど行きたい大学が見つかり放課後は絶賛勉強だ。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
さて、母さんの弁当も食べたことだし勉強するか。
そうやって勉強をし始めたところだった。
ガラッ____
急に教室の扉が開き勝手に肩が動くぐらい俺の心臓は飛び出そうになった。
教室の扉の方向を見るとクラスメイトの涼風さんが立っていた。
涼風 葉月
涼風 葉月
あら、ごめんなさい。驚かせちゃって。
彼女は吹奏楽部で普段から大人しく接点がない。喋ることもほとんどなく、笑ったところも見たことないしあまり彼女のことを知らない。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
気にしないで。急にどうしたの?
涼風さんは自席の中に入ってる数枚の紙を取り出して言った。
涼風 葉月
涼風 葉月
楽譜を忘れてしまったの。すぐ出ていくから安心して。
そう言って楽譜を机の上でトン、と整えたらすぐに教室を出て行った。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
部活か__、楽しいのかな。
そんな疑問を抱きながらも俺はすぐに勉強に戻った。
そうやって2時間ぐらいたった15:00ぐらいのこと、俺は答えを見ても理解ができない問題と格闘していた。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
うーん、この方法も違うし全然解が出てこないな。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
よし、先生に聞きに行くか。
そうやって教室を出て職員室に向かう時のことだった。
どこからか高すぎもせず、低すぎもしない心地のいい音が暑い中吹く心地のいい風と共にやってきた。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
なんだろう、この音。楽器の音だけどなにかわかんないな。
俺は何も考えずにその音のする方向へ向かって行っていた。
近づく度音が大きくなり迫力が増し、何故か俺の心臓の鼓動は高鳴っていた。
だが、着いたのは音楽室でもないただの空き部屋だった。少しがっかりもしながら音ともに見えたのは驚くべき景色だった。
そう、音を出していたのは涼風さんであった。1人何も無い教室で譜面台の前で何か金色の縦笛を吹いて立っていた。

この時の彼女は普段からは想像できない凛々しい顔をしており、女性らしからぬ力強く堂々とした音を出していた。
俺はつい、涼風さんを無意識に凝視してしまっていた。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
あんな表情するんだ___。
この時の彼女を一言で表すなら「美しい」に尽きる。彼女はどこにもいるような見た目の女の子だが今の彼女はどの女の子よりも美しかった。そんな彼女を演奏が終わるまで廊下に突っ立って見ていた。
そうやって突っ立っているのを涼風さんは演奏が終わるとすぐに気づいた。
ガラッ___
涼風 葉月
涼風 葉月
五十嵐くんどうしたの?
空き部屋の扉を開け、ひょいと涼風さんは俺を見た。俺は彼女の言葉で我に返り、ずっと涼風さんを見つめていたという事実に恥ずかしくなった。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
な、なんでもないよ。
言葉は緊張で吃り、様子はあたふたしてしまった。
涼風 葉月
涼風 葉月
あらそう。
そういうと彼女は教室に戻ろうとする。だが俺は彼女と話したいと言う気持ちに駆られ、言葉を口走った。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
あのさ、さっきの楽器ってなんて言うの?
涼風 葉月
涼風 葉月
あれはサックスって言うのよ。金管楽器。
彼女は淡々と俺の質問に答えた。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
そうなんだ。曲は?
涼風 葉月
涼風 葉月
sing sing sing。この曲次のコンクールなの。
涼風 葉月
涼風 葉月
変じゃなかった?
その質問をされて俺は豆鉄砲をくらったような気持ちになった。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
全然!
俺は大きな声で答え続けた。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
むしろめっちゃかっこいいと思ったし、何しろ聞いててめっちゃドキドキしたよ。
そういうと彼女は一瞬びっくりしたような顔をしたあと微笑みながら言った。
涼風 葉月
涼風 葉月
そうかしら、ありがとう。
俺はその表情にまた胸を打たれたような気持ちになった。
涼風 葉月
涼風 葉月
それじゃあ練習に戻るから。じゃあね。
そういうと彼女は扉を開け空き部屋に戻って行った。それにもかかわらず俺の胸の鼓動は鳴り止まなかった。
五十嵐 遥
五十嵐 遥
なんだよこれ。胸が苦しい。
そう思いながら職員室に質問に行くのを思い出し俺は勉強に戻った。