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第2話

(ニ)『君が狂わせた』─せりしゅん
1,089
2019/01/04 13:59
─あなたside─
私は窓際の一番後ろの席に座っている。
この時間は陽も当たってとても気持ちが良い。
せりしゅん
せりしゅん
あなた〜....あなた〜?
あなた
あなた
....スヤスヤ
せりしゅん
せりしゅん
....6限目終わっちゃうよ(小声)
あなた
あなた
!?
私の耳元で。
そう囁いたのは隣の席のしゅん君。
私はどうやら寝落ちしていたらしい(笑)
まだボーッとしている中

しゅん君は、 「 お は よ う(笑)」
なんて言いながら、
いつもの爽やかスマイル全開だった。
キーンコーンカーンコーン
6限目終了のチャイムが鳴る。
皆ガタガタと片付けをし始める。
私は「ハッ」となって慌てて片付けを始めた。
─せりしゅんside─
あなた
あなた
ああああやばいぃ....
あなたは慌てて片付け始めた。
ガシャン
あなた
あなた
あ〜ぁ....
焦りすぎて筆箱を落とし、
中身が床に散らばってしまった。
あなたが拾おうとする手を俺が掴む。
せりしゅん
せりしゅん
いいから。俺がやる。
しっかり目を見て伝えるとあなたは
あなた
あなた
あ..ありがとう....//
なんて少し顔を赤く染めていた。
....よし。
俺は筆箱を拾いたい訳でもなんでもない。
授業中ずっとポケットに入れていた紙....
『今日、一緒に帰ろうよ』
たった一文。
そう書かれた紙をどうにか渡したかっただけ。
せりしゅん
せりしゅん
ん。
あなた
あなた
あぁぁありがとう(;ω;)
素っ気ない感じだったけど
少し紙がチャックから見えるように渡した。
そのまま終学活を迎えた訳だが、
俺は横目であなたをずっと見ていた。
─あなたside─
あなた
あなた
....?
筆箱に何か紙が入っている。
私が落とす前まで入っていなかった紙。
あなた
あなた
(なんだろう....)
そっと取り出してみると、
四つ折りに折られた紙が入っていた。
開いてそこに書かれた文字を読み進める。
あなた
あなた
(い....一緒に..か..)
『今日、一緒に帰ろうよ』
あなた
あなた
....
差出人は誰かすぐに検討がついた。
私はふっとしゅん君の方を見つめる。
せりしゅん
せりしゅん
あ....((
たまたま目が合って
お互いすぐそらしてしまった。
──────────────────かなり飛びます──
─あなたside─
しゅんくんは掃除当番がないので
さっさと部活に行ってしまった。
私は掃除を終え、
自分の席_窓際の一番後ろの席に座る。
私は誰もいない教室で、
校庭にいるしゅんくんを見ていた。
私の学校は部活が盛んで強豪チームが多い。
その為部活動無所属..
いわゆる帰宅部はほとんどいなかった。
ほとんどいないと言っても、
受験を控えている人や、
クラブチームに入っている人くらいしか
帰宅部はいなかったのだった。
私の所属する部活はたまたま定休日だった。
─せりしゅんside─
空が夕焼けに染まる頃。
俺はサッカー友達と
リフティングをして遊んでいた。
ボールを目で追いながらやるものだから、
ボールが上に上がって上を向く。
3回の教室から誰かが見ているのに気付いた。
よく見てみるとあなただった。
せりしゅん
せりしゅん
(あなたじゃん....)
俺は悪戯イタズラ混じりの笑顔で手を振ってみる。
あなた
あなた
....(👋)
あなたは恥ずかしそうに振り返してくれた。
せりしゅん
せりしゅん
あ!悪ぃ!今日用事あるから帰るわ!
せりしゅん
せりしゅん
お先に〜!(笑)
なんて適当に言い訳して
活動場所から教室までダッシュする。
俺が息を切らせて教室に入ると、
あなたは机に顔を伏せていた。
....つまり寝落ち。
俺は息を整えて、こっそりあなたに近付く。
何故か少し悪戯イタズラしたくなった。
せりしゅん
せりしゅん
あなた〜....(小声)
あなた
あなた
んなぁ〜にぃ〜....((
あなたはまだ少し寝ぼけている。
俺は後ろからあなたに抱きついて、
せりしゅん
せりしゅん
なんで寝てんだよ..
....一緒に帰ろうよ..(イケボ)
そう耳元で囁いてみる。
あなた
あなた
んん....ごめぇん..../
せりしゅん
せりしゅん
ねぇねぇ!!こっち見て!!
あなた
あなた
ん〜?....
Kiss
俺はあなたの首に手を回してKissをした。
あなた
あなた
い....息できないよ....//
もう俺は狂ってる。
いや、
あなたが俺を狂わせた。
あなたを椅子から立たせて床に押し倒す。


(あの、もちろん勢いよくじゃないですよ、)
(バンって倒したら痛いですからね?)
あなた
あなた
....なに....///
そう言ってあなたは顔をそらす。
俺はあなたの右手首を固定していた右手で
あなたの顎を引く。(アゴクイッテヤツ?)
もうあなたはなにも対抗出来ない....
Kiss
誰もいない教室に二人きり。
深いKissのいやらしい音が響く。
せりしゅん
せりしゅん
ねぇ。油断ゆだんしすぎ。
俺はニヤッと笑ってみせた。

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