岩本side
何故か知らないけど
週刊誌に売られたその日
その女から連絡が来た。
交換してないから、多分友達経由か
なんかだと思うけど。
その電話で言われたのは
もし仕事から身を引かなかったら
メンバーに何か害があること
俺が一生この業界に関われなくなること
それに巻き込まれる人もいるってこと
そんなこと言われたら
身を引く以外の選択肢なくなるに決まってんだろ
『俺が身を引いたら?』
女《まぁ何もしないよ》
『...お前、何が目的だ』
女《ジャニーズを潰す》
『なんでそんなことすんだよ』
女《別になんでもいいでしょ?あんたには関係ない》
『チッ、もう時間ねーんだよ切るぞ』
女《あぁー待って!最後に!》
『んだよ』
女《ふざけたらまじやでやるからね》
そこで電話は切れた
もちろん、最初は全部話すつもりだったけど
メンバーが真剣に話してるの見ると
絶対迷惑かけられねぇって思って
結局話せなかった
高嶺「私がいる」
『...は?』
高嶺「私がいるじゃん」
『や、何言ってんの?』
高嶺「その女がもしひーくんになにかするんだったら私が止める。メンバーに手出すんなら私がぶん殴る。誰かがジャニーズ辞めさせられるんだったら上の人に訴える。だから大丈夫。私がいる」
『なんの根拠があってそんなこと...』
高嶺「根拠なんてないよ」
『じゃあなんでそこまで...』
高嶺「そんなの!ひーくん守りたいからに決まってんじゃん!アホ!」
『あっ、ほ?!』
高嶺「大事な仲間が大変な時に、助けない人がどこにいるの!!!」
『それはっ、いない...けど...』
高嶺「あんたはなんでも1人で抱え込みすぎ!もうちょっと周りの人頼ってもいいんじゃないの?!1人で解決させようとするからこんなことになるんじゃん!バカなの?!」
「1人で抱え込むなって、あなたもやろ?笑」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。