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転生勇者は間違った世界を作ってしまった
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色々な街に寄りながらオーヴェスト王国に近づいてきた。そしてついに王国についた。
「着いたぁぁぁぁ! 長かった!」
「んー、いい気分だな!」
2人で伸びをして、着いた街をみる。
「まずは宿屋に行くか、それから明日の入試に備えよう。」
入試は座学と実技が主なものになっている。アプレンデール学園では実力でA~Dまでのクラスになり、身分制度は無い。1つ、例外があるが。
宿屋に着き、馬車は来た道を通って帰って行った。早速レン達はこれからのことを話し合った。
「俺らが同じクラスになるためには成績上位に入ってA組になるしか無いよな、それが一番簡単だし。」
「そうだけど、お前なれるか? アレティ君よ~」
「な、なれるよ。多分。」
からかい半分にアレティをいじる。
ー2年間特訓をしたんだ。コイツだって強くなっている。大丈夫だろー
「まずは買った剣に魔力を込めるか、それに切れ味とかも気になるし。」
「確か魔力を込めるにはこの水晶に血を垂らすんだよな、なんか痛そう。」
レンは何も言わず指を少し切り、水晶に血を垂らした。
すると血は水晶に渦を巻きながら吸い込まれていき、ぼうっと光り、水晶は元に戻った。「いでっ」と言いながらアレティも真似をする。
「これくらいなら【回復】を使えば治るよな...ってお前何してんの?」
「あの、なんか血、止まんない...っすけど。」
「お前馬鹿だな。」
アレティは手首から切っていた。レンは【回復】を使いお互いの傷を治した。
「これで大丈夫だろ、剣はどうやって試そうか。」
それなら心配は要らない。とアレティが自信満々に話し出す。
「じゃあ森に入って魔物狩りしようぜ! それでとれた牙や毛皮は売れば金になるし!」
「危なくない? まあ、楽しそうだけど。」
2人は動きやすい格好になり、剣を持って森に向かった。
この森はアサナト王国の森より数倍は広かった。禍々しい佇まいは如何にも魔物がいる雰囲気だった。
2人は唾を飲み込んだ。
「おし、いこう。」
レンを先頭にし、森に入る。いつ出会してもいいように警戒をする。
ざわざわと森の木々が揺れ、カラスが飛び交う。
「なんか雰囲気あるな、魔物はでないで幽霊出ましたとか止めろよな。」
「幽霊は不可抗力」
そんな話のせいで気が抜けてしまったようだ。周りを魔物で囲まれた。
「#巨大熊__ギガンテウルス__#だ!」
「いち、にー...5匹くらい?」
『グオォォォ!!!』
耳をつん裂くような鳴き声を響かせ、突進してくる#巨大熊__ギガンテウルス__#。
レンは焦らずに剣を構える。アレティは緊張しながらも魔法を詠唱して魔法陣を出す。
「はぁぁぁっっ!!」
レンが剣全体に魔力を行き渡らせ、剣が青白い炎をまとわりつかせる。
ザシュッと人間の胴ほどありそうな腕を切り落とす。1体だけではなく、全て。
「【引力操作魔法】」
アレティが剣から魔物の上に魔法陣を1つずつ作り出し、そこから燃える岩を落とす。
囲まれているにも関わらず、2人は一気に倒した。
そして声を合わせて言った。
『おっしゃあ!』