第4話

ヴィチーノ街・鍛冶屋と魔法剣
海に面しているオーヴェスト王国。そこにはレン達の目的地であるアプレンデール学園がある。
水産業の豊富なとても豊かな国だ。

そこへ向かうためにレン達は皇室専用馬車に乗っていた。

「良いのか? 俺も一緒で。」

皇族専用なのに。とレンは思い、身体を乗り出し外を見ながらアレティに聞いた。

「いいんだよ。どうせ俺らは家族含め腐れ縁なんだから。」

「なんで腐れ縁なんだよ、仲良しの間違いじゃないのか?」

今度は2人で外を見て笑う。
この馬車の旅は2泊3日だ。途中で近くの街に寄りながら行く。



ヴィチーノ街。魔鉱石が多く取れる鉱山があり、その影響で鍛冶屋が多い。

「ここでいい刀とか剣とか欲しいよな。」

「魔法剣がいいよ、普通のより。」

魔法剣、別名魔剣とは魔鉱石で作った魔力の込められた剣のことを指す。魔鉱石を使うことでより強く、より魔力が込めやすい剣になる。

ー記憶が戻って2年、俺も色々勉強したからな。昔なかったものも全てわかるぜー

何故か1人で誇らしい気分になっているレンを横目で引いているアレティがいた。



「俺、炎属性だから炎剣が欲しい。」

人には生まれた時、育った環境などで属性が決まる。それはその人が最も得意とする系統の魔術だ。
ちなみにレンは全ての属性に入れる。昔はそうだった。

「ん~、俺はなんでもいいや。」

「勿体ねぇな。ちゃんと選ぶことで魔力の強さとかが馴染んでくるのに。」

アレティを無視してレンは剣を見て回る。
すると奥に置いてあったアスカロンが目に入った。
この剣は長く、握りの部分が紺色で青い水晶が入っていた。

「坊や、それはやめた方がいいんじゃないかな?」

レンが見ていたら店主のお爺さんが声をかけてきた。

「何故ですか?」

見たところ不良品などではなかった。むしろ剣選びのときは深く考えない。それは剣と主が適性で引かれ合うからだ。

「その剣はな、かつてキリスト教の聖人ゲオルギウスが異教徒の町に表れたドラゴンを槍で致命傷を与えたのち、トドメをさした剣。持ち主を選ぶ意思のある剣で曰く付きなんだ。そんな危険なものはやめといた方がいい。」

ーでも、それでも俺と剣は引かれ合ったー

「大丈夫ですよ、俺この剣にします。」

そして清々しく笑うレン。店主のお爺さんは渋々剣を売り渡した。



「選び終わったな! 魔力は後で込めるとして、どんな剣にしたか?」

「俺はこれ。アスカロン!」

「俺のは槍だ! カッコいいだろ?」

この槍もまた水晶がついている。正式に言えば魔鉱水晶といい、魔法剣についている魔力の源だ。反対についているからこそ魔法剣として認められる。
魔力を込めるのは基本自分だ。

ーにしてもアイツは槍かー

レンは先程の店主の話を思い出した。

レン達は馬車に乗り、街を後にした。オーヴェスト王国を目指して。