遙 side
あーあ悠里ずっと休んでるや......
ま、ぜーんぶ俺のせいなんだけどなぁ笑
部活の先輩、クラスメイト、に金を払って悠里に暴行を加えさせ、悠里の悪い架空の噂を流させて、孤立させる。
ここまでうまく行くとはなぁ....
思ってもみなかった。
暴行されて、無視されて、俺にも避けられているところを俺が悠里を救う。
そして悠里の世界には俺だけがいる状況を作って。悠里の信頼を完全に勝ち取って、俺に惚れるようにする。
そうすればもう俺が悠里を思って苦労することもない。俺以外には人間不信を起こしてもう誰のものになるの心配もない。
なんて完璧な考えなんだろう。
すぐに俺が近づくのも危険だから体も心もボロボロになって学校を休んでしばらくして完全に人間不信になったところに俺が登場する。
もういいからかな。
明日にでもいってみよう。
俺の可愛い可愛い悠里。かわいそうに。今楽にしてあげるからね。
遙は一人で不気味な笑みを浮かべていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。