第142話

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2021/04/04 05:01













あれからまぁ色んな所をブラブラし、











高専に着く頃には日が落ちかけていた。












花塚 あなた
疲れたわ
五条 悟
五条 悟
僕結構楽しかったけど
花塚 あなた
特級様はろくに買い物もできないものね、当たり前か……
五条 悟
五条 悟
いや、買い物が楽しかったんじゃなくて
花塚 あなた
はぁ?じゃあ私のケーキ横から摘んだこと?
五条 悟
五条 悟
まぁそれもだけど
花塚 あなた
肯定するんかい
五条 悟
五条 悟
皆で過ごした事が楽しかったよ
花塚 あなた
……







悟の割には素直だな、いや、なんか そうじゃない、










子供っぽいというより、











少し若い頃に戻った感じの……










なんだろう、表現しにくい。











皆で過ごした事が楽しかった。












これは傍から見たらふぅん、って感じなんだろうけど、











悟のいう事はもっとなんだかわけが違う感じがした。












こいつもしかして、












ろくに青春を歩んでなかったのでは……?!?!(
















花塚 あなた
あんた高専時代友達いたの?
五条 悟
五条 悟
……








ビクッと悟の肩が揺れる。











五条 悟
五条 悟
……居たよ
花塚 あなた
誰?硝子じゃないよね
五条 悟
五条 悟
さすが勘の鋭い。僕困っちゃうね
花塚 あなた
勝手に困っとけ
五条 悟
五条 悟
あなたには話してなかったかな
花塚 あなた
じゃあ教えてよ
五条 悟
五条 悟
えー?あんまり面白くないかもよ







悟が私の座るソファの隣に座った。















五条 悟
五条 悟
だってほら、あなたって過去の話とか好むタイプじゃないよね?
花塚 あなた
……まぁそれはそうだけど
 






過去のことは過去のことだ、










それが私の考えですけど何か。










うじうじして振り返っても仕方ないでしょ。










だって過去なんだから。











五条 悟
五条 悟
じゃあ、しな〜い











悟がテレビのリモコンを取ろうとする手を迷わず掴む。












五条 悟
五条 悟
……何?どうしたの?今日は随分積極的だね
花塚 あなた
悟、私に今まで結構色々隠してきたよな
花塚 あなた
何が夫婦だから何でも互いのことは言い合うだよ思い切りお前の方が破ってるじゃん
五条 悟
五条 悟
……バレた?
花塚 あなた
バレてるわ











いつかこいつがしてくれたように。











今度は私がこいつを知るべき時だ。













花塚 あなた
私が持つことは全部教えた
花塚 あなた
だから今度は悟の事を教えなよ
五条 悟
五条 悟
……分かったよ、







そこまで言うなら仰せのままに、










悟はそう言って再び口を開いた。










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