第96話

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2020/10/04 08:57
WZside




あなたが入院してから丸二日

目を覚ます様子はなく、ただ点滴を受ける日々が続いていた




WZ「…ヒョン少し休んだらどうですか?」


SC「いい…あなたが起きるまでここにいるよ」




はぁ…とため息

ふと窓際に目をやると、あなたが大事そうに持っていた花束が萎れかけていた




WZ「ヒョン」


SC「ん?」


WZ「その花束、あなたが選んだんですよ」


SC「うん。ジスから聞いた」


WZ「この花、アスターっていう花らしいですね」


SC「…らしいな」




嬉しそうに帰ってきた日からもう結構経つのか

あんなに綺麗に咲いていたのに、今はもう下を向いてしまって色も徐々に褪せてきている

あの日、なんでこの花を選んだんだろうって不思議に思ってジスヒョンに聞いてみた

そしたら

"あなたの瞳と同じ色だから惹かれたのかなぁ"って笑いながら言ってたっけ

かと思ったら急に寂しそうな表情で

"花言葉もあなたにぴったりの綺麗な花だよ"って




WZ「花言葉知ってますか?」


SC「花言葉?」


WZ「青色のアスターの花言葉。」


SC「…知らない」




その表情が気になって調べてみたんだ



WZ「アスターの花言葉は【あなたを信じているけど心配】らしいです」


SC「心配…」


WZ「うん。それから、」




そしたらたくさん出てきた

色々な色がある花だってこともその時初めて知ったよ

どの色も素敵な花言葉があった

あなたが選んだ青色のアスター…




WZ「信頼…」


SC「…」


WZ「早く目が覚めるといいですね、ヒョン」




2人にぴったりの花言葉だ

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