JSside
ベッドで眠っているあなたを起こさないように明かりを小さくした
JS「…」
あの時マネージャーについてしまった嘘
別に後悔はしてない
でもやっぱり罪悪感は心の何処かにある
それは、クプスに対してと
あなたに対して
傷ついた表情をするクプスと
何も知らずに毎日を過ごしている妹
JS「はぁ…」
あぁもう…
なんでこんなことになってしまったんだろう
なんでよりによってクプスの大切な人に惹かれてしまうんだろう
このままクプスが戻らないなら、僕ならこんな風にさせないのにって
そう思ってしまう自分に嫌気がさす
サラサラの髪
いつも身につけているリボンを握りしめながら眠るあなたの頬を撫でる。
JS「…僕じゃダメ?
僕が、側にいたらダメ…?」
ぽたりとシーツにシミを作る涙
でも、今日くらいは泣いたっていいよね
周りにはあなた以外誰もいない
見ているのは、アスターの花束だけ
JS「好きだよ…だから…」
You「…く、ぷす、…」
JS「幸せになって…」
それで僕も幸せになれるから…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!